ホルモン補充療法(の副作用とリスク

ゆらぎ女性の心とカラダの不調を癒す専門院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はHRT(ホルモン補充療法)のリスクについてお伝えします。

 

HRTの治療開始の初期には

・乳房のはり

・下腹部の痛み

・おりものの増加

              ・吐き気、頭痛

など様々な副作用がおこる場合があります

 

またエストロゲン投与によって増殖した子宮内膜に対して、黄体ホルモン(プロゲステロン)を服用することで「消退出血」を起こさせるため閉経後でも生理のような「不正出血」を伴う場合が多くあります。

これらはは身体がHRTに慣れていないためにおこる症状で身体がなれてくるとおさまってくることが大半です。

しかし、症状には個人差があるので、気になる場合は必ず担当医に相談し、服用・使用するHRTの種類や量、頻度を調整するなどの指示を受けてください。

 

<HRTのリスク>

・肝臓への負担

飲み薬の場合、胃腸を経由し肝臓を通過するため肝機能に負担がかかる可能性があります。

肝機能に不安がある場合は飲み薬ではなく、貼り薬など肝臓を経由せずに血中に入るタイプを選択します。

・子宮ガン

上述のとおり、エストロゲン単剤での長期投与は子宮内膜を増殖させ、子宮体ガンのリスクが高まる可能性があります。

最近の研究ではHRTによって乳がんのリスクが高まることはないという報告があります。

<HRTができない又は注意が必要なケース>

・乳がんや子宮体ガンの治療中または既往歴がある

・心筋梗塞や動脈硬化の既往がある

・重度の肝機能障害がある

・原因不明の不正性器出血がある

・妊娠している可能性がある

これらに該当する場合はHRT治療は慎重に行う必要があります。

 

HRT治療を受けている割合は欧米では30%~40%に対し、日本ではわずか2%弱といわれています。

2%弱という数字はあまりに少なさすぎますよね。

HRTは更年期のつらい症状軽減には比較的即効性があり、症状が軽減することで生活の質が改善することが最大のメリットと考えています。

・仕事や家事などが普通のこなせる

・外出や人に合うことのためらいやおっくうさが消え、趣味や旅行などを楽しめる

HRT(ホルモン補充療法)は副作用やリスクを伴うことは事実ですが、婦人科の専門医とよく相談しながら治療を行っていけばかなり副作用やリスクは軽減できると思います。

今あまりにも症状の重い方、つらい方はHRT(ホルモン補充療法)を検討されてはいかがでしょうか?