”ゆらぎ期の女性”の心とからだの不調を癒す専門院 ひかり堂院長の齋藤です。
今日はエストロゲンと骨密度の関係について」お伝えします。
更年期、特に閉経後の女性にとって大きなリスクのひとつに「骨粗鬆症」(こつそしょうしょう)があります。
骨粗鬆症とは、骨の密度が低下して骨の中がスカスカになってもろくなりちょっとしたことで骨折しやすくなる病気です。
骨粗鬆症になる人の割合は年齢が高くなるほど上がります。
☆ 50歳代女性 9人に1人
☆ 60歳代女性 3人に1人
☆ 70歳代女性 2人に1人
といわれており、高齢者だけの病気ではないのです。
私は骨は変化しないようなイメージがあったのですが、実は骨も髪や肌と同じように常に生まれ変わっています。
古い骨を破壊する「破骨細胞」と新しい骨を作る「骨芽細胞」という細胞がバランスを取り合って新陳代謝を繰り返しながら新しい骨に生まれ変わっていきます。
そしてその「骨の新陳代謝」にとって女性ホルモンのエストロゲンが大きく関わっています。
エストロゲンが減ると「破骨細胞」の働きが盛んになり、骨を作る働きの「骨芽細胞」の働きが追い付いていかなくなり、骨量が減りスポンジのようなスカスカになっていくことで骨折のリスクが高まります。
50歳以降の男女の骨密度の平均的な低下率は
男性→1年に1%程度減少していく
女性→1年に2%程度減少していく
といわれています。
女性はなんと男性の2倍の速さで骨密度が低下していくのです!!
圧倒的に女性に骨粗鬆症が多いというのも納得ですね。
骨密度の測定はいくつかの検査がありますが、その測定結果の基準指標として「YAM」という数値を指標にします。(20~44歳までの健康女性の骨密度の平均値)
<YAMの基準表>
(YAMの数値の範囲) (骨密度・骨量状態)
・90%以上 正常範囲・優良
・80%以上~90%未満 正常値
・70%以上~80%未満 危険信号・骨量不足
・70%未満 骨粗しょう症の可能性
先日 私と同年代の53歳の女性(Aさん)が来院されましたが、お話を聞く中で3年前に転倒して腕を骨折した時に「骨粗しょう症」と診断され現在も薬を服用しているそうです。(Aさんは46歳で閉経を迎えたとのことでした)
骨粗しょう症は更年期以降の女性にとってはとても身近な病気ですので、定期的に骨密度の検査も是非受けるようにしてくださいね。
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