女性にうつ病が多い3つ理由

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

今日は女性にうつ病が多い理由についてお伝えします。

うつ病の患者さんは男性よりも女性の方が多く、男性の約2倍といわれています。

思春期うつ、産後うつ、更年期うつ、介護うつ・・・・

女性特有のうつ病はそのライフステージによって色々な呼び方をされたりします。

なぜ男性よりも女性の方がうつ病になりやすいのでしょうか?

大きくは3つの理由があります。

1.セロトニンの分泌量が少ない

うつ病に大きな影響があると考えられている脳内のセロトニンの分泌量が男性の約50%程度であることがわかってきています。

これは感情をコントロールする力やストレスに対応する力、ストレスをやり過ごす力が男性よりも弱いということかもしれません。

2.ホルモンバランスの変化

女性は生理周期やいわゆる“更年期”の時期の身体の変化による女性ホルモンの分泌の変化の影響を強く受けます。

1ヶ月の中でも生理周期により、精神的な波があります。例えば生理後の卵胞期や排卵期はエストロゲンの分泌が活発で、心もからだもいきいきとして過ごせます。しかし黄体期におけるエストロゲンの分泌が低下しプロゲステロンの分泌が増加することによって、心もからだも不調になりやすくなるのです。

更年期の時期も同様にエストロゲンの分泌低下によるホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れやすくなり、心にもからだにも不調がおこりやすい状態となります。

また更年期の時期には、子供の進学や巣立ち、仕事の事や職場の人間関係、夫婦関係、親の介護、将来への不安など様々な問題や悩みがいくつも重なってしまいやすい時期でもあります。

エストロゲンの減少という身体的な変化と社会的な環境の変化が重なり、うつ病を発症しやすい条件が揃ってしまうのです。

3.感情的に繊細でストレスを感じやすい

女性と男性では脳の構造が違うといわれています。

具体的には脳は右脳と左脳に分かれ、その2つをつなぐ橋のような「脳梁(のうりょう)」という部分があります。女性はこの脳梁が「大きく・短く・丸い」のだそうです。また同じく左右の脳をつなぐ「前交連(ぜんこうれん)」という部分も男性よりも太いといわれています。このことで右脳と左脳の結びつきが強く、女性の方が右脳と左脳の間に速く大量の情報を移動させることができるのです。

女性は同時に複数の作業をする能力やコミニュニケーション能力が男性よりも高いといわれているのは、この脳の構造的な違いがあるからなのです。

大量の情報や記憶などが瞬時に行ききすることは、感情や記憶などの情報も含まれているためストレスも感じやすく、感情に及ぼす影響が強くでるのです。

このように脳の構造や機能、女性ホルモンバランスの影響により、女性は男性よりもうつ病を発症する確率が高くなると考えられています。

女性の心とからだは本当にデリケートで繊細にできていると痛感します。