”冬うつ”の治療

 

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は「冬季うつ病」の治療についてお伝えします。

前回のブログで冬季うつ病の大きな原因は感情や精神を安定させる脳内神経伝達物質の「セロトニン」の分泌は不足することで症状がでやすくなるとお伝えしました。

ですから、治療は「セロトニン」の分泌を増やす、脳内の「セロトニン」の濃度を高めることが目的となります。

 

 

1.高照度光療法

2,500~10,000ルクスの高照度の光を照射する。

照度と抗うつ効果には相関関係があるといわれており、比較的早く効果が認められる場合も多いですが、中断すると再発する可能性が高いため冬季の期間中は継続したほうがよいといわれています。

2.薬物療法

SSRIというタイプの抗うつ薬が処方されます。

SSRIは「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」のことで、脳内のセロトニン濃度を高め、気分の落ち込みや不安感などを軽減していきます。

3.朝日を浴びながら運動をする

太陽光、特に朝日を浴びることでセロトニンの合成が活発になります。

また、ウォーキングやジョギングなどのリズム運動もセロトニンの合成を促進するといわれています。

朝日を浴びながら、15分~30分程度ウォーキングやジョギングができれば気分も爽快になり最高ですね。

4.積極的に「トリプトファン」を含んだ食品を摂取する

セロトニンを作り出すためには、その材料になる必須アミノ酸の「トリプトファン」が必要となります。

しかし、トリプトファンは体内ではつくられないため、食品から摂取しなければなりません。

<トリプトファンを多く含む食品>

・大豆製品(豆腐・納豆・味噌など)

・乳製品(チーズ・ヨーグルト・牛乳など)

・米など穀類

・ごま、ピーナッツ、バナナ

いうまでもなく、何かを大量に摂取することは健康にとってマイナスになります。バランスのよい食事を心掛けてください。

 

もし、あなたが「冬うつ」の症状に心当たりがあるのでしたら、朝日を浴びながらウォーキングをして、バランスのよい食事を心掛けてくださいね。

 

もちろん鍼灸を受けて頂くこともお忘れないようお願いします。

2019年12月3日 | カテゴリー : うつ病 | 投稿者 : hikarido

冬は”うつ”になりやすい?

 

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

本当に早いもので、もう12月ですね。

今年も残り1ヶ月を切り、クリスマスや忘年会など仕事以外のイベントも多いですが、健康に元気で過ごしてくださいね。

 

今日は「冬はうつになりやすい?」というお話です。

先日 11月初旬から頭痛・肩首こりの症状で通院されているNさん(42歳・女性)から「私 実は”冬うつ”なんです」といわれました。

「ここ何年間は冬はかなり調子悪くなっているので今年もなるかもしれません。こんな症状もなんとかしてもらえますか?」と聞かれちょっと驚きました。

Nさんは施術中でもNさんの方から話題を振って頂くことがあり、うつとは無縁の方だと感じていたので少し驚きました。

 

もちろん「大丈夫ですよ」とお答えしました。

 

<冬季うつとは?>

冬季うつは「季節性気分障害」や「季節性感情障害」などと呼ばれ、最近では雑誌やネットでも目にすることが多くなっています。

秋から冬にかけて、うつ症状が出始め、春になると症状が消えていくという特徴があります。

冬季うつは男性よりも女性の発症率が圧倒的に高いといわれています。

 

 

 

<冬季うつの症状は?>

一般的なうつ病の症状は

・気分が落ち込む

・趣味などを楽しめない

・気力ややる気、集中力が低下する

・イライラや不安感がひどくなる

・寝付きが悪い・眠りが浅い、眠れない

・食欲がない

などが挙げられますが

「冬季うつ」の場合は上記の「抑うつ症状」は同様ですが、食欲・睡眠に関しては

・過食(炭水化物や甘い物が食べたくなる)

・過眠(8時間以上寝ても眠い)

という症状がでやすいことが特徴だといわれています。

 

これらの症状が

・2年以上続けて秋~冬にかけておこり、春になると軽快・消失する

・精神的な過度なストレスはなく、季節以外の明確な原因がない

場合に冬季うつ病と診断されます。

 

<冬季うつの原因>

冬場の日照時間の減少が大きく影響していると考えられています。

日照時間が減り、脳内の「セロトニン」の分泌が減少すること

・気分の落ち込みや意欲低下など抑うつ症状

・睡眠ホルモンの「メラトニン」の分泌のアンバランスによる睡眠障害

がおこると考えられていますが、まだ詳細は不明な部分が多いようです。

確かに冬は過眠気味になったり、食欲が増したりすることが多いような気がしますが、あなたはどうでしょうか?

 

次回は「冬季うつ」の治療についてお伝えします。

2019年12月1日 | カテゴリー : うつ病 | 投稿者 : hikarido

こころの病 ”○○障害”ってたくさんありますが・・・

松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院・整体院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

精神的な疾患の中で名前に「○○障害」とついている病名が多いなぁと思っています。

気分障害、パニック障害、不安障害、適応障害、強迫性障害、ストレス性障害、身体表現性障害・・・

今週は患者さんからも「病院で○○障害と診断されました」といわれるケースが多ったです。

それぞれに特徴的な症状がありますが、共通した症状も非常に多くあります。

例えば強い不安感や動悸(過呼吸になる場合も)、ふわふわしためまい、寝付きが悪いとか夜中に何度も目を覚ますなどといった睡眠の問題も共通していることが多いと感じています。

そしてこれらの疾患に対する治療にはほとんど同じ薬が処方されています。

以前お伝えした「抗うつ薬」と「抗不安薬」、そして「睡眠導入剤」は非常に多く処方されています。

西洋医学的にもこれらの疾患の根本的な原因は同じと考えられているのだと思います。

 

東洋医学的にはまずは“気”の異常という捉え方をします。

“気”とは生きていく上で必要なエネルギーのことで、この気の流れが悪くなったり、不足したりすることで心身に様々な不調があらわれると考えます。

気の異常には大きく3つあります。

①気うつ・気滞 - 気がうまく流れず滞った状態

②気逆     - 怒りやストレスなどで気が上昇している状態

③気虚     - 気が不足している状態

 

鍼灸治療ではこの気の異常を解消しスムースに澱みなく全身を流れる状態にしていく治療を行います。

そのために関係する“臓腑”(肝・心・脾・肺・腎など)のツボを選び、鍼や灸を施していきます。(例えば不安や恐怖という感情は“腎”の影響を受けるといわれています)

そして、最終的に身体全体の“気・血・水”がきちんと流れる状態にすることで心身の不調を解消していきます。

鍼灸治療の特徴は、不安感には抗不安薬、不眠には睡眠導入剤といった対症療法的な治療ではなく、身体全体をみるという根本治療なのです。

あなたは対症療法と根本治療のどちらを選択されますか?

個人的には、例えばパニック障害の場合なら、薬である程度症状を抑えながら、減薬・断薬していく段階で鍼灸治療を始めていくのが最も早く回復していく方法だと感じています。

今 あなたがもし暗闇の中にいるとしてもきっと大丈夫ですよ。

抗うつ薬と抗不安薬の違い

松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院・整体院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は抗うつ薬と抗不安薬の違いについて。

問診の際に患者さんから「安定剤を飲んでいます」といわれることが多いのですがそれは「抗うつ薬」なのか「抗不安薬」なのかをお聞きすると「えっ・・・?」という感じでよく理解されていない患者さんが意外と多いです。

抗うつ薬と抗不安薬は全く違う薬なのです。

<抗うつ薬>

現在では「SSRI」、「SNRI」という薬が主流となっています。

「SSRI」は脳内のセロトニンの再取り込みを、そして「SNRI」は脳内のセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで間接的にセロトニンやノルアドレナリンの濃度を高める働きをします。

即効性はなく、効果を感じるまでに2週間以上かかる場合がほとんどです。

最近では「ミルタザピン」という新しい薬が処方されるようになってきました。

これはセロトニンやノルアドレナリンの放出量に直接的に関与する働きがあります。

また、効果の発現までの期間が1週間程度と短いことも大きな特徴です。

 

<抗不安薬>

現在はベンゾジアゼピン系といわれる薬がほとんどで、主に不安を和らげ、筋肉の緊張をほぐし、焦燥感を緩和する効果があります。

具体的には脳内の「GABA神経」を活性化することで不安感に関与している脳のアドレナリン神経やセロトニン神経の過剰な働きを抑える働きをします。

即効性があり、15分~30分程度で効いてくるものが多いですが依存性が強いといわれており、長期間の服用は注意が必要です。

うつ病は抑うつ気分だけでなく、不安感やあせりなどの感情も重なっておこっているため「抗うつ薬」と「抗不安薬」の2種類が処方されることが大半となっています。

 

人間には本来不安感や恐怖感を和らげる力、気持ちの浮き沈みをコントロールする力が備わっています。

今抑うつ感や不安感などで苦しんでおられる方々も必ず良くなっていくと信じています。

この良くなっていく過程において、どのタイミングで減薬や断薬をしていくのかについては専門医とよく相談しながらやって頂きたいと思いますが、減薬や断薬の際には是非鍼灸治療を選択肢にいれて頂きたいと願っています。

”更年期うつ”にはオキシトシン!

こんにちは、松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院
“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

昨日東海地方もようやく梅雨明け宣言が出ました。
いよいよ夏本番ですね。
私はこれからしばらくは高校野球を楽しみます。

さて、今日は「更年期うつ」と“幸せホルモン”「オキシトシン」の関係について。

以前ブログで、うつ病の患者さんは男性よりも女性の方が多く、男性の約2倍ほども多いとお伝えしましたが、更年期世代(45歳~55歳くらい)に限ると女性は男性の8倍にもなるといわれています。

更年期の時期はエストロゲンの分泌低下による女性ホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れやすくなり、心にもからだにも不調がおこりやすい状態となるとお伝えしました。

そして更年期の時期には、子供の進学や巣立ち、仕事の行き詰まり、夫婦関係、親の介護、将来への不安など様々な問題や悩みがいくつも重なり過度なストレスに感じることもうつ病を発症しやすい要因となることもお伝えしました。

閉経前後の身体や心の変化と自身を取り巻く環境の変化から次第に女性としての自信や誇りを失っていき、うつ症状がやがて本格的なうつ病になっていく・・・
残念ながら、そんなことが多いようです。

この「更年期うつ」に非常に効果があるといわれているのが、「オキシトシン」というホルモンなのです。

「幸せホルモン」や「抱擁ホルモン」、「愛情ホルモン」、「絆ホルモン」、「恋愛ホルモン」などといった多くの別名で呼ばれたりします。

学校では、授乳する際に赤ちゃんがおっぱいを吸うことでオキシトシンの分泌が高まり、母乳の出がよくなる働きをするホルモンと習いました。
しかし、近年ではこのオキシトシンが愛情を深め、母性愛を高め、そして不安や恐怖といった感情を和らげ「多幸感」を感じ精神的な安定をもたらすことがわかってきました。

以前ブログでお伝えしたとおり、オキシトシンの分泌が高まると「セロトニン神経」が活性化され、セロトニンの分泌が高まることもわかってきました。

そして、このオキシトシンを多く分泌させることでつらいうつ症状から劇的に改善した事例が多くあるのです。

では、オキシトシンの分泌を高めるのはどうしたらいいのでしょうか?

それはずばり “スキンシップ”!

愛しい人とのスキンシップや触れ合いによってオキシトシンの分泌が高まるのです。

ただ、残念なことにこの更年期の時期は夫婦関係が冷めていたり、パートナーがいない方も多いでしょう。

でも安心してください!

そんな方にもオキシトシンの分泌を高めることができるのです。

具体的な方法はまた次回。

うつ病に”鍼灸”という選択

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はうつ病と鍼灸治療についてお伝えします。

現在のうつ病治療は当然ながら薬物治療が中心となっています。そしてその薬はこのブログでもお伝えしてきたとおり「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の脳内の濃度を高める作用の強い薬を処方することが一般的となっています。「SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)」、「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」

しかし、ほとんどの精神科のドクターは薬物だけの治療では限界があると考えておられ、薬物治療に他の治療をプラスした統合医療の重要性を訴えられています。

例えばカウンセリングなどの心理療法や認知行動療法、運動療法、音楽療法やヨガ、瞑想など様々な角度からアプローチすることで、うつ病からの早期回復と社会復帰、そして再発率の低下を実現しています。

そんな中鍼灸治療も大きな役割を果たしつつあり、海外では一定の評価と認知をされてきています。

(鍼灸ニュースより引用)

【うつ症状に鍼灸が効くというアメリカの研究】

鍼灸治療によるうつ病の改善事例はたくさんあり、個人的には減薬や断薬をしていく過程においては鍼灸は非常に有効な治療のひとつであると確信しています。

 

うつ病を発症すると精神的にも肉体的にもつらく、何よりも日常生活に大きな支障がでてしまいます。

うつ病に対して、「薬物療法と鍼灸治療の組み合わせ」が広く浸透し、ごく一般的に選択されるようになってほしいと願っています。

薬物に依存することなく、自分自身の力で不調から回復していくことこそが本来の姿であり、鍼灸はその一翼を担うことができると考えています。

そのために鍼灸師のひとりとしてこれからも勉強と努力を怠らないよう頑張っていきたいと思っています。

女性にうつ病が多い3つ理由

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は女性にうつ病が多い理由についてお伝えします。

うつ病の患者さんは男性よりも女性の方が多く、男性の約2倍といわれています。

思春期うつ、産後うつ、更年期うつ、介護うつ・・・・

女性特有のうつ病はそのライフステージによって色々な呼び方をされたりします。

なぜ男性よりも女性の方がうつ病になりやすいのでしょうか?

大きくは3つの理由があります。

1.セロトニンの分泌量が少ない

うつ病に大きな影響があると考えられている脳内のセロトニンの分泌量が男性の約50%程度であることがわかってきています。

これは感情をコントロールする力やストレスに対応する力、ストレスをやり過ごす力が男性よりも弱いということかもしれません。

2.ホルモンバランスの変化

女性は生理周期やいわゆる“更年期”の時期の身体の変化による女性ホルモンの分泌の変化の影響を強く受けます。

1ヶ月の中でも生理周期により、精神的な波があります。例えば生理後の卵胞期や排卵期はエストロゲンの分泌が活発で、心もからだもいきいきとして過ごせます。しかし黄体期におけるエストロゲンの分泌が低下しプロゲステロンの分泌が増加することによって、心もからだも不調になりやすくなるのです。

更年期の時期も同様にエストロゲンの分泌低下によるホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れやすくなり、心にもからだにも不調がおこりやすい状態となります。

また更年期の時期には、子供の進学や巣立ち、仕事の事や職場の人間関係、夫婦関係、親の介護、将来への不安など様々な問題や悩みがいくつも重なってしまいやすい時期でもあります。

エストロゲンの減少という身体的な変化と社会的な環境の変化が重なり、うつ病を発症しやすい条件が揃ってしまうのです。

3.感情的に繊細でストレスを感じやすい

女性と男性では脳の構造が違うといわれています。

具体的には脳は右脳と左脳に分かれ、その2つをつなぐ橋のような「脳梁(のうりょう)」という部分があります。女性はこの脳梁が「大きく・短く・丸い」のだそうです。また同じく左右の脳をつなぐ「前交連(ぜんこうれん)」という部分も男性よりも太いといわれています。このことで右脳と左脳の結びつきが強く、女性の方が右脳と左脳の間に速く大量の情報を移動させることができるのです。

女性は同時に複数の作業をする能力やコミニュニケーション能力が男性よりも高いといわれているのは、この脳の構造的な違いがあるからなのです。

大量の情報や記憶などが瞬時に行ききすることは、感情や記憶などの情報も含まれているためストレスも感じやすく、感情に及ぼす影響が強くでるのです。

このように脳の構造や機能、女性ホルモンバランスの影響により、女性は男性よりもうつ病を発症する確率が高くなると考えられています。

 

女性の心とからだは本当にデリケートで繊細にできていると痛感します。

BDNFを増やす2つの方法

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

昨日は松阪も台風が通り過ぎていきましたが、大きな被害もなく何よりでした。

しかし、被害のあった地域もあり、一日でも早い復旧を願っています。

 

さて、今日はBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす方法についてお伝えします。

BDNFはストレスに弱く、過度なストレスを受け続けることによってよって減少していきます。

まずはストレスを受けないようにする、またはストレスをうまく解消していくことでBDNFの減少を防ぐことができます。

しかし現実にはストレスを受けないようにすることは非常に難しいですよね。

それではどうすればいいのでしょうか?

1.有酸素運動

有酸素運動によって全身の筋肉からBDNFが作られるそうです。

ポイントは1日30分程度のウォーキングなどの有酸素運動を毎日継続すること。

ウォーキングや軽めのジョギングなどによってストレスを解消し、さらにBDNFを増やしていけるのですから是非継続していきたいですよね。

2.カカオポリフェノールを摂る

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールはBDNFを増やす効果があるといわれています。カカオポリフェノールが多く含まれている高純度のチュコレートを毎日数切れ食べることをお勧めします。

最近は高純度のチュコレートがスーパーやコンビニで市販されていますので手軽に買うことができます。こちらもポイントは毎日少しずつ摂取することです。一度に大量に摂取して、その後1週間食べないという摂り方は全く効果が期待できません。

何事も適度に、そして毎日継続することが大切ですね。

 

うつ病が発症するメカニズム② BDNF仮説

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日の松阪はまだ雨は降ってないですが、今から台風が直撃しそうな予報です。

何事もなく通り過ぎますように・・・

さて、今日はうつ病の発症のメカニズムの2つ目の仮説「BDNF仮説」についてお伝えします。

BDNF仮説とは脳内のBDNF(脳由来神経栄養因子)が減少することでうつ病が発症するという仮説です。(BDNF仮説は神経可塑性(しんけいかそせい)仮説ともよばれています。)

BDNFとは脳内で神経細胞を保護したり、神経細胞の新生・成長を促進させ、神経間のネットワークの働きを正常に保つ働きをするタンパク質の一種で、文字通り神経細胞の栄養となるものです。

そしてBDNFは脳内の「海馬(かいば)」や「大脳皮質」という部分に多く分布しています。

「海馬(かいば)」という場所は記憶や感情などを司る働きがあり、「虚血(きょけつ)」というピンポイントで起きる貧血に非常に弱いといわれています。うつ病の人は強い精神的ストレスの影響で海馬に虚血がおこることでこのBDNFが少なくなり、海馬の神経細胞が減って小さくなっていることがわかってきました。

BDNFが減り脳内の神経細胞の新生が抑制されることで、神経細胞から作られるセロトニンやドーパミンなどのモノアミンの合成も抑えられてしまい、うつ病を発症してしまうのではないかという理論が「BDNF仮説」なのです。

つまり前回お伝えした「モノアミン仮説」と「BDNF仮説」の違いは

・モノアミン仮説

セロトニンなどモノアミンの不足がうつ病の原因。

・BDNF仮説

BDNFが減った結果としてモノアミンが減少し、うつ病を発症する

となります。

 

近年はこの「BDNF仮説」がうつ病発症の有力な考え方となってきており、BDNFを増やし、モノアミンをしっかりと分泌できるようにし、海馬などの働きをいかに正常に戻していくかという研究がさかんに行われています。

次回はBDNFを増やす方法についてお伝えします。

うつ病が発症するメカニズム① モノアミン仮説

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はもう真夏の暑さですね。

からだがついていかないです・・・

 

さて、今日はうつ病が発症するメカニズムについて。

うつ病がなぜ発症するのかというメカニズムについては大きく2つの仮説がありますが、今日は「モノアミン仮説」についてお伝えします。

<モノアミン仮説とは?>

“心の情動”(感情)に重要な働きをする「セロトニン」、「ドーパミン」、「ノルアドレナリン」など脳内神経伝達物質(モノアミン)が減少することでうつ病を発症すると考えられています。

ちなみにモノアミンの働きは以下のとおりです。

セロトニン

ドーパミンやノルアドレナリンの分泌をコントールし精神を安定させる役割を担っています。

ドーパミン

快楽を司り、向上心やモチベーション、記憶や学習・運動機能に関与します。

分泌が過剰になると過食症やギャンブル依存症、アルコール依存症など様々な依存症になる可能性があります。

また分泌が不足すると物事の感心が薄れたり、運動・学習機能や性機能が低下するといわれています。

ノルアドレナリン

ストレスに反応して「怒り」や「不安」、「恐怖」といった感情を起こす。「怒りホルモン」や「ストレスホルモン」と呼ばれたりします。

分泌が不足すると意欲や気力の低下など抑うつ状態になるといわれています。

この「モノアミン仮説」は従来からある考え方で、現在のうつ病の治療はこの「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の脳内の濃度を高める作用の強い薬を処方することが一般的となっています。

「SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)」、「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」

実際にこれらの薬によりうつ病の症状が改善した事例が多くあることから、一定の効果があると考えられています。

 

しかし、モノアミン仮説では説明できない矛盾点も指摘されるようになってきました。

1.本来薬を飲んだらすぐに“モノアミン”が増加するのに、うつ症状が軽減していく効果があらわれるまでに数週間かかること

2.モノアミンを増加させる薬を服用しても抗うつ効果がほとんど見られない患者さんが一定数いること

3.モノアミンを減少させてしまう薬(高血圧の薬など)を服用してもほとんどの方はうつ病にならないこと

これらの点からうつ病が発症するメカニズムは、モノアミンが減少することだけではないという考え方が広まってきたのです。

そして、現在最も有力な考え方は「BDNF仮説」といわれています。

この「BDNF仮説」については次回お伝え致します。

5つのタイプの”うつ病”

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日から7月。もう半年が過ぎてしまいましたね。

明日からしばらくは暑い日が続く予報です。

からだが慣れるまで大変ですが頑張りましょう。

 

今日はうつ病の種類についてお伝えします。(発症のメカニズムについてお伝えする予定でしたが、また次回以降とさせて頂きます)

うつ病は大きくは「気分障害」のひとつですが、その症状による分類の考え方はいくつかあります。

ここでは大きく5つのタイプとして分類してみました。

1.単極性うつ病(大うつ病性障害)

一般的にイメージされる“うつ病”です。気分の落ち込み、意欲の低下、興味や喜びの喪失などの症状が続きます。そして再発する確率も高いといわれているタイプです。

2.双極性うつ病(双極性障害)

“躁”と“うつ”の状態が繰り返しあらわれます。躁の時は気分が明るく、意欲が高まりいわゆる“ハイテンション”な状態になります。しかし、うつ状態になると全く別人のようになってしまうタイプです。

3.仮面うつ病

気分の落ち込みや意欲の低下、興味や喜びの喪失など“心”の症状はあまり目立たず、不眠や倦怠感、動悸、息苦しさなど“身体”の症状が目立つため身体の病気という仮面をかぶったうつ病という意味で「仮面うつ病」と呼ばれています。心の症状が目立たないのでうつ病とわかりにくいことが特徴となります。

4.季節性うつ病

大半が秋~冬にかけてうつ病の症状があらわれることが特徴です。他のうつ病と違い、その季節が終わると症状はよくなります。これは日照時間が大きく影響していると考えられています。

5.非定型うつ病(新型うつ病)

症状や特徴が従来のうつ病と大きく異なるタイプで近年非常に増加しているうつ病です。

仕事や学校などの日は憂うつで落ち込みや沈んでいるのに、休日や趣味などの時は元気で全くうつ症状がでないことが大きな特徴です。

つまり好きなことなら元気で前向きに取り組めるが、そうでないことは憂うつで落ち込むという一見“気まぐれで甘えている”ように思われるような症状のあらわれ方をします。

また、なにかと他人のせいにしたり、責任感に乏しく逃避的なことも特徴といわれています。

このような傾向から「お天気屋うつ病」や「5時からうつ病」と呼ばれたりします。

 

うつ病というひとつの病気でもいくつかの種類があり、やはり非常にデリケートで難しい病気だと痛感します。

 

次回はうつ病は発症するメカニズムについてお伝えします。

うつ病の4つの原因

こんにちは、「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はうつ病の原因について。

なぜうつ病になるのかというはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、これといったひとつの原因だけでなく、ストレスなど様々な要因が重なり合って発症すると考えられています。

そして、うつ病の原因は大きく4つの要因があると考えられています。

1.精神的・環境的ストレス

ストレスはうつ病の発症の大きな要因となります。

・家族など親しい人との別れ

・失業や退職、異動・昇進・介護など激務や過労による心身の過度なストレス

・結婚・妊娠・出産・引越しなど環境の変化

・家庭や職場などの人間関係

・気圧や気温の急激な変動

2.性格・思考

真面目で熱心、責任感や正義感が強く、自分を抑えてでも他者と協調していくような性格で一般的に「いい人」、「信頼できる人」。反面自分を犠牲にしすぎたり、融通が効かず環境の変化に弱い面があるタイプ →(メランコリー親和型性格)

また逆に自己愛が強く、他罰的で責任感に乏しく逃避的、反面他人から良くみられたいという気持ちが強いタイプ → (ディスチミア親和型性格)

3.遺伝的要因

うつ病は遺伝的影響があると考えられており、片親がうつ病であった場合に子供が発症する確率は健常者の2~3倍といわれています。しかし、その影響は大きいものではなく、“ある程度”、“少しは・・・”といった程度のものです。

4.身体的疾患による要因

ケガや病気がきっかけとなりうつ病を発症するケースです。

頭部への外傷・脳梗塞・くも膜下出血など

 

個人的にはやはりストレスが発症の大きな要因や引き金になることが多いと感じていますが、うつ病は様々な要因が複雑に重なり合っているのですね。

 

次回はうつ病のメカニズムについてお伝えします。

うつ病の概要

こんにちは、「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

前回から「うつ病」についてお伝えしていますが、今日はうつ病の概要についてお伝えしていきます。

 

うつ病は心と身体の両面に様々なつらい症状があらわれてくることが特徴です。

<心の症状>

・抑うつ気分(ゆううつ、悲しい、希望がない、落ち込む等)

・興味・喜びの喪失(今まで好きだった事や楽しかった事が楽しめない等)

・意欲の低下・おっくう感(家事が面倒、お風呂に入りたくない、朝顔を洗うのが面倒等)

・強い不安感・焦燥感・イライラ感・絶望感

・過剰で不適切な罪悪感(ちょっとしたことを全て自分のせいと考える等)

・希死念慮(こんなつらさから逃れて遠くへ行きたい・消えてしまいたい)

<身体の症状>

・睡眠障害

・疲労感・倦怠感

・食欲の低下

・動悸・息苦しさ・口が渇く

・頭や肩、首、腰のコリ、痛みや重み

 

現在日本ではうつ病と診断された患者さんは約100万人超で、生涯有症率(一生のうちにうつ病になる人の数)は13%~17%に上るといわれています。

一生のうちで実に6~7人に1人はうつ病になる可能性があるなんてちょっと驚きべき数字ではないでしょうか?

また、男女比は女性が男性の2.7倍多いというデータがあります。

日本では1990年代以降からうつ病患者が急激に増加していますが、これは診断基準の見直しや1990年代後半に新しい抗うつ薬が発売になったなどという理由もあり数字どおりに解釈するのはどうかと思います。

しかし、そのことを差し引いてもやはりうつ病の患者さんは増加していると感じています。

 

いずれにしても、非常に身近な病気であり、いつ誰がうつ病になってもおかしくない状況であることは間違いないでしょう。

次回うつ病の原因についてお伝えします。

“鬱(うつ)”という病

こんにちは、松阪市の「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

 

このブログでしばらく「セロトニン」や「腸内環境」についてお伝えしてきましたが、この「脳内セロトニンの分泌を高める」、「腸内環境を整える」ことがうつ病やパニック障害など精神疾患の治療に有効であるいうことが認知されてきたことについても少し触れさせて頂きました。

 

ということで今日も突然ですが、「うつ病」についてお伝えします。

 

私は23年間サラリーマンをしてきましたが、その中で何人かの同僚や先輩、上司がこの「うつ病」を発症し休職、退職していく姿をみてきました。

正直今でも「なんであの人が・・・」という思いがあります。

すごく元気で明るかった人が突然に出社できなくなるほどの状態になることは信じられませんでした。

当然ながら本人にとっては突然ではなく、そこに至るまでに様々な葛藤や苦しみがあって発症したんだと思います。

 

そもそも「うつ病」とはどんな病気なのでしょうか?

<うつ病とは>

気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥、意欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である(ウィキペディアより)

うつ病の診断はアメリカ精神医学会の「精神障害の診断と統計マニュアル(DCM)」や世界保健機構の「(ICD-10)精神と行動の障害」という診断基準に基づき、問診の中で該当する項目がいくつ以上あるかによってドクダーが診断を下していくのが一般的となっています。

私はうつ病は血液検査やMRIなどの画像によってセロトニン濃度などの数値や脳の形状から客観的に誰がみても判断できる基準があると考えていました。

ある意味少しドクターの主観が入るのではないかなと感じてます。

「こころ」にも「からだ」にも様々な症状があらわれることが多く、気力で解決できるものではなく、きちんとした治療が必要な病気です。

以前は一度発症すると何度も再発するケーズが多く、なかなか完寛・完治することが難しいという印象がありましたが、今は完治する事例も非常に多くなってきたといわれています。

 

今回は少し重いテーマかもしれませんが、しばらくの間は「うつ病」についてお伝えしていきたいと思います。

あらためて”セロトニン”について

こんにちは、自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は松阪はすごい雨でしたね。

雨が降らないのも困りますが、降りすぎるのも困ります・・・

やはり陰陽と同じで、バランスが大事ですね。

 

さて、今日はこのブログの中でもたびたび登場しています「セロトニン」についてお伝えしていきます。

 

セロトニンは特に人間の精神面に大きな影響を与え、心の安定や安らぎに重要な役割を果たしており、「ドーパミン」、「ノルアドレナリン」とともに「三大神経伝達物質」と呼ばれています。

しかし意外にもセロトニンの体内の分布は以下のような割合となっているのです。

1.腸-約90%

腸などの消化管の働きに作用するといわれており、「過敏性腸症候群」に大きく関与していると考えられています。

過敏性腸症候群とは腸の検査や血液検査で明らかな異常がないにも関らず、お腹の痛みや不快感に下痢や便秘が長く続く病気で主に“ストレス”が大きな要因となっていると考えられています。

2.血液中-約8%

血液中の血小板にあり、血液循環によって体内を巡っています。「止血作用」や「血管収縮作用」があり、この血管収縮作用が片頭痛の大きな原因だと考えられています。

3.脳-約2%

脳内の中枢神経に存在しており、人間の精神面に大きな影響があるといわれています。セロトニンの不足がうつ病不安神経症の大きな要因と考えられています。

 

セロトニンというと一般的には「脳内にある神経伝達物質で精神的な安定や睡眠に影響を与えるもの」というイメージが定着していますが、この脳内のセロトニンはわずか2%程度しかないのです。

 

しかし、セロトニンの分泌による影響を受ける腸の運動や血管の収縮、感情、睡眠などは自律神経によってコントロールされています。

つまりセロトニンの分泌と自律神経のバランスは相互に関連しあっており、“健康な心とからだ”にとってセロトニンは欠かせないものだといえます。

過度なストレス等により自律神経が乱れるとセロトニンの分泌に異常がおこり、セロトニンの分泌が乱れると自律神経のバランスが崩れるというまるで“シーソー”のような関係なんですね。

 

次回はストレス脳と腸の関係についてお伝えしていきます。