こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。
今日はパニック障害の治療についてお伝えします。
パニック障害の治療は3大症状である
・パニック発作
・予期不安
・広場恐怖・外出恐怖
をひとつひとつ解消していくことになります。
一般的な治療は、「薬物療法」と「心理療法(認知行動療法)」を組み合わせておこなっていくことが症状改善に効果的だといわれています。
しかし、まず最初にすべきことは「パニック発作」がおこらないようにすることですので、「薬物療法」を最優先にしていきます。
パニック障害の原因は過度なストレス等により
不安や恐怖に関する脳の伝達機能が異常な状態になっている、つまり過敏に反応してしまうことですから、
まずは不安や恐怖を和らげ、発作がおきないようになることが重要となります。
不安障害といわれる症状は「セロトニン」という物質の欠如が大きな要因と考えられているため、「抗不安薬」・「抗うつ薬」を処方されることが大半です。
☆抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)
強い不安感や息苦しさなどの症状緩和に即効性があり、頓服として使いやすい
(デパス、ワイパックス、メイラックスなどが代表的なお薬です)
☆抗うつ薬
一般的には「SSRI」(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という種類の薬を処方することが多くなっています。
SSRIとは「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と呼ばれ、脳内のセロトニン濃度を高めることで気分の落ち込みや不安感を和らげていく効果が高いといわれています。
(ベンゾジアゼピン系抗不安薬のような即効性はありません)
そして、不安感が緩和し、パニック発作がおこならくなってきたら、次のステップとして服薬をしながら、心理療法を始めていきます。
代表的な心理療法は
・心理カウンセリング
・認知行動療法
・自律訓練法
などがあります。
これらの心理療法により、「予期不安」を解消し、実際に苦手な場所や行けなくなってしまった場所にいくことで「広場恐怖・外出恐怖」を取り払っていきます。
まだまだ、薬物療法だけの診療内科も多いようですが、パニック障害を完治させるにはこの心理療法は非常に重要なポイントだと思います。