<過敏性腸症候群とは?>
病院で血液検査や内視鏡検査などを受けても腸の炎症や潰瘍などの病変はなく特に原因が特定されないにもかかわらず、お腹の調子が悪く下痢や便秘を繰り返す状態が数か月以上続く消化管の機能障害です。
排便の異常の現れ方は人によって異なり、絶えず下痢が続くケースや数日ごとに便秘と下痢を繰り返すケースもあります。
日本では1000万人以上の方が過敏性腸症候群で悩んでいるといわれています。
そして、特に10代後半~30代の若い世代に多く、症状が重症化してしまうと常にトイレが気になり仕事や学校に行けなくなったり外出することが不安になり、日常生活に大きな支障をきたします。
また、うつ病や不安神経症を引き起こすきっかけになることも多くあります。
<腹痛を引き起こす他の病気>
・大腸がん
・クローン病
・感性性腸炎など
<過敏性腸症候群の原因>
はっきりとした原因はいまだに解明されていません。
一方で腸は脳と密接に関わっているため(脳腸相関)精神的なストレスや自律神経のバランスの乱れにより腸の働きに異常が生じ過敏性腸症候群が引き起こされるのでないかと考えられています。
<便通異常のタイプ>
☆下痢型
精神的な緊張やストレスがかかるとお腹の痛みと激しい便意とともに下痢を生じます。
男性に多く、重症化すると仕事を退職したり、学校に行けないなど日常生活に大きな支障をきたします。
☆便秘型
女性に多く、数日間便通がない状態が続きます。
☆混合型
下痢と便秘を繰り返します。
<当院の治療>
当院では鍼灸をメインとした治療を行っていきます。
過敏性腸症候群の原因と考えられる以下の3点に注力していきます。
① 自律神経を整える
胃腸は自律神経の副交感神経優位の状態の時に活発に活動します。
自律神経のバランスを整え身体をリラックスした状態にすることで胃腸を健康な状態に導きます。
自律神経のバランスを整えると胃の調子だけでなく、身体全体の調子も整ってきます。
② 「胃」、「脾」、「腸」、「肝」にアプローチし、胃および腸の働きを整える
東洋医学の考えに基づき、特に「胃」と「腸」の働きを整える効果の高いツボに刺激を入れていきます。
③ 不安やストレスを軽減し精神的な安定を図る
不安やストレスを軽減するツボに刺激をいれることで精神的な安定を図り、「腸」の状態を整えていきます。
過敏性腸症候群は日常生活に支障が出る方が多く、本当につらい病気ですが、鍼灸と生活習慣の見直しで改善が図れます。
焦らず、ゆっくりと頑張っていきましょう。
お薬だけではなかなか良くならず不調が続いているのなら鍼灸治療を受けて頂くことを
お勧めします。
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