東洋医学からみた「パニック障害」

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

今日は東洋医学から見た「パニック障害」についてお伝えします。

<パニック障害の代表的な症状>

1.パニック発作(過呼吸発作・激しい動悸・息苦しさ)

2.予期不安(また発作がおこるのではないかという不安)

3.広場恐怖(予期不安から電車に乗れない、スーパーに買物にいけない・・・)

 

東洋医学的にみると

・動悸や過呼吸、息苦しさ

⇒ 「心」・「肺」の働きが弱っている

・不安や恐怖

⇒ 「腎」がダメージを受けている

と考えます。

特に「腎」の働きが弱くなっている(腎虚といいます)ことで、「予期不安」や「広場恐怖」がさらに強くなっていきます。

 

パニック障害の西洋医学的な薬物療法は不安感を抑える「抗不安薬」や「抗うつ薬」などが処方されます。

これは興奮や不安感、恐怖感などを軽減し精神的に安定させる働きのある脳内神経伝達物質の「GABA」や「セロトニン」を薬で補うということです。

 

 

一方、鍼灸治療では、「心」や「肺」、「腎」に対する治療をベースにし、その患者さんの状態をみて“ツボを選択”し全体の治療を組み立てていきます。

鍼灸治療は対症療法ではなく、身体全体の「気・血・水」の流れを改善することを目的とした根本治療となります。

身体全体に「気・血・水」が滞りなく、十分に巡れば人間が本来持っている“自然治癒力”が目覚め、「GABA」や「セロトニン」を再び自分自身の力でしっかりと分泌できるようになり、結果的に動悸や息苦しさ、不安感や恐怖感などの症状が軽減していくという考え方です。

当院では、パニック障害の患者さんに対しては鍼灸治療と整体を組み合わせた治療を行っていきますが、おおよそ5~6回程度の治療後から

・呼吸が深くゆったりできるようになってきた

・身体の緊張が和らぎ、首や肩・背中のこりが楽になってきた

・不安感が少し楽になり、「大丈夫かもしれない」と思えるようになってきた

という感想を頂くことが多いと感じています。

発病の初期は抗不安薬などの薬物療法は非常に有効だと思いますが、なるべく早く減薬、断薬するために、是非鍼灸治療の受診を考えてみてください。

きっとあなたのお役に立てると思います。

パニック障害に対する心理療法

 

こんにちは、ひかり堂の齋藤です。

今日は心理療法について。

ウィキペデアで検索すると
心理療法とは「物理的または科学的手段に拠らず、教示、対話、訓練などを通して認知・情緒・行動などに変容をもたらすこと」とあります。

つまり薬物等で脳内伝達物質の分泌などをコントールするのではなく、精神面へのアプローチによって潜在意識や考え方を変えていく手法です。

心理療法は

☆心理カウンセリング

カウンセラーとの対話により、患者さん自身によって心や考え方を整理し問題を解決していく糸口をみつけていきます

☆認知行動療法

・認知療法

患者さんの考え方や受け取り方(認知)に働きかけ、考え方のクセやゆがみを修正し気持ちを楽にしたり、行動をコントロールしていきます

・行動療法(エクスポージャー法)

過呼吸発作などが起こり、行けなくなってしまった場所や場面に接することで、少しずつ不安感や恐怖感を軽減していきます

☆自律訓練法

自己催眠(自己暗示)により意識的に心身のリラックス状態をつくり、自律神経のバランスを整えていきます

それぞれ手法に違いはありますが、パニック障害においては「認知行動療法」が最も効果的だと感じています。

<なぜパニック障害に認知行動療法が効果的なのか?>

認知行動療法は過度なストレスや不安・恐怖に対する偏ってしまった(歪んだ)考え方・受け取り方を現実的で柔軟な考え方に戻し、問題に対処していけるようにしていく心理療法です。

気持ちが大きく動揺したり、不安になった時などに瞬間的に頭に浮かぶ考えやイメージ(自動思考)に対し、それがどれくらい現実と食い違っているかを検証し、理解し、現実に沿ったバランスの良い考え方ができるようしていくことを目的とします。

具体的にはパニック発作で「死んでしまうのではないか」という過度な不安や恐怖への思い込みを修正していくことや、怖くて行けない場所にあえて行くという「エクスポージャ」という行動療法を行います。

認知行動療法では、達成したい目標を決め、そこまでに簡単な課題から少し困難な課題までをいくつか設定し、ひとつづつ、一歩づつ課題を達成していくことで成功体験を積んでいきます。

 

例えば 発作が不安でスーパーに買物に行けない患者さんがひとりで人混みのスーパーに行けるようになることを目標にしたとします。

パニック発作は治まっていますが、まだ予期不安や広場恐怖(外出恐怖)が強くある状態。

①家族や友人と一緒にスーパーの駐車場まで行く(入店しない)

             ↓

②ひとりでスーパーの駐車場まで行く(入店しない)

             ↓

③人が少ない時間帯に家族や友人とスーパーに入店し、売場を回って出てくる
 (買物はしない)
             ↓

④人が少ない時間帯に家族や友人とスーパーで簡単な買物をする

             ↓

⑤人が少ない時間帯にひとりでスーパーに入店し、売場を回って出てくる
 (買物はしない)

             ↓

⑥人が少ない時間帯にひとりでスーパーで簡単な買物をする

これらの行動を地道に行い少しづつ成功体験を積み重ね、自信を取り戻していくことで不安感や恐怖心を取り払っていきます。

当院でも患者さんには、この成功体験を積み重ねることの重要性をお話して少しづつ行動してもらいます。

患者さんが回復していく過程をみていると、パニック障害においてはこの認知行動療法は非常に重要だと感じています。

是非実践みてください。

パニック障害の治療

 

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

今日はパニック障害の治療についてお伝えします。

 

パニック障害の治療は3大症状である

・パニック発作

・予期不安

・広場恐怖・外出恐怖

をひとつひとつ解消していくことになります。

 

一般的な治療は、「薬物療法」と「心理療法(認知行動療法を組み合わせておこなっていくことが症状改善に効果的だといわれています。

しかし、まず最初にすべきことは「パニック発作」がおこらないようにすることですので、「薬物療法」を最優先にしていきます。

パニック障害の原因は過度なストレス等により

不安や恐怖に関する脳の伝達機能が異常な状態になっている、つまり過敏に反応してしまうことですから、

まずは不安や恐怖を和らげ、発作がおきないようになることが重要となります。

 

不安障害といわれる症状は「セロトニン」という物質の欠如が大きな要因と考えられているため、「抗不安薬」・「抗うつ薬」を処方されることが大半です。

☆抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)

強い不安感や息苦しさなどの症状緩和に即効性があり、頓服として使いやすい

(デパス、ワイパックス、メイラックスなどが代表的なお薬です)

☆抗うつ薬

近年では「SSRI」(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という種類の薬を処方することが多くなっています。

SSRIとは「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と呼ばれ、脳内のセロトニン濃度を高めることで気分の落ち込みや不安感を和らげていく効果が高いといわれています。

(ベンゾジアゼピン系抗不安薬のような即効性はありません)

 

そして、不安感が緩和し、パニック発作がおこならくなってきたら、次のステップとして服薬をしながら、心理療法を始めていきます。

代表的な心理療法は

・心理カウンセリング

・認知行動療法

・自律訓練法

などがあります。

 

これらの心理療法により、「予期不安」を解消し、実際に苦手な場所や行けなくなってしまった場所にいくことで「広場恐怖・外出恐怖」を取り払っていきます。

 

まだまだ、薬物療法だけの診療内科も多いようですが、パニック障害を完治させるにはこの心理療法は非常に重要なポイントだと思います。

 

次回は心理療法についてお話させて頂きます。

 

パニック障害とは?

 

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

当院には「パニック障害」で苦しんでいらっしゃる患者さんが多く来院されます。

今日は以前投稿した「パニック障害」の内容について少し修正を加え改めてお伝えします。

<パニック障害とはどんな病気なのでしょうか?>

パニック障害は

突然激しい動悸や息苦しさ、過呼吸、発汗、ふるえ、めまい、吐き気などが起こり、「このままでは死んでしまうのではないか?」という強い不安感

に襲われる病気です。

この発作は「パニック発作」と呼ばれ、20分~30分くらいで治まりますが、何回か発作を繰り返すと、「また発作が起こるのではないか?」という強い不安感と恐怖を感じるようになります。

これを「予期不安」といいます。

予期不安はさらに過去にパニック発作を起こした場所や、人が大勢いるような場所で発作がおこったらどうしようという不安をよび、次第にそのような場所を避ける(行けない)ようになってしまいます。

これを「広場恐怖(外出恐怖)」といいます。

そして、

・パニック発作

・予期不安

・広場恐怖(外出恐怖)

はパニック障害の3大症状といわれています。

 

そしてこの3つの症状が悪循環となりさらに症状を悪化させ、次第に外出することが怖くなり家に閉じこもってしまうようになったり、うつ病を併発させたりし、日常生活に深刻な影響がでるようになってしまうのです。

 

<パニック発作がおこりやすい場所>

・電車に乗っている時

・車を運転している時

・人が大勢いるような場所(スーパー、駅など)

・閉そく感を感じる場所(エレベーター、美容院など)

・会議での発表等緊張する時etc

 

<パニック障害の原因>

パニック障害はパニック発作が何回か起こり、「脳や身体に何か異常があるのではないか?」と思い、病院で血液検査や心電図、MRIなどの検査を受けてもどこにも異常がないことが特徴です。

そして、パニック障害の原因はまだ明確に解明されていないのが現状です。

最近では、不安や恐怖に関連する脳内神経伝達機能に異常がおこることで発症するのではないかと考えられています。

具体的には不安や恐怖に関係している神経伝達物質「ノルアドレナリン」と興奮を抑える働きの「セロトニン」のバランスが極端に崩れることが原因と考えられるようになっています。

また、

・神経質や心配性といった性格

・極度のストレス

・遺伝的要因

・幼少期のつらい体験(虐待等)

なども発症の原因になるといわれています。

 

家族など周囲の方から「気持ちの持ちようだ」とか「マイナス思考だからだめなんだ」とかいわれるケースも多いですが、パニック障害は決して気持ちの問題ではないのです。

患者さん自身も「自分の気持ちが弱いからダメなんだ・・・」と考えてしまう方がまだまだ多いと感じています。

 

決してあなたが弱いからではありません。

ご自身を責めないでください。

 

早期に適切な治療をすれば大丈夫ですよ。

 

次回はパニック障害の治療についてお伝えします。

 

デ○スという魔物

「あなたらしい生き生きした毎日」を共に目指す治療院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

当院には極度の不安感を抱え、「抗不安薬」を服用されている方が多く来院されています。

パニック障害をはじめとする不安障害に対しては、心療内科や精神科では大半は「抗不安薬」が処方されます。

そして現在は主に「ベンゾジアゼピン系」といわれる抗不安薬が主流となっています。

「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」は、脳内の「GABA神経」を活性化することで不安感に関与している脳のアドレナリン神経やセロトニン神経の過剰な働きを抑える働きをします。

このベンゾジアゼンピン系抗不安薬の代表的なお薬はデ○ス。

そして、デ○ス最大の特徴は

即効性がある!!

ということです。

 

不安感やイライラ、焦燥感など精神的にどうしようもないほどつらい状態でも30分程度でかなり落ち着いてきます。

いわゆる「頓服」として服用されることも多いです。

 

デ○スは、不安感や息苦しさを抑えるだけでなく、不眠や肩・首こりの緩和などにも非常に効果があります。

本当に様々な症状によく効きます。

 

 

 

ただし、依存性がとても高いのです。

あまり長期間服用すると止めにくくなってしまいます。

 

 

当院には抗不安薬を服用されている患者さんが多く来院されていますが、服薬期間が1年以上の方はかなり依存性が高いと感じています。

しかし、鍼灸治療を継続していくことで、過呼吸発作はおこらなくなり、パニック障害特有の予期不安も軽減していくことで減薬をしていける方が多く、断薬できた方もたくさんいらっしゃいます。

 

もしあなたが「もうデ○スに頼らない生活を送りたい」と本気でお考えでしたら、是非鍼灸治療を受けてみてください。

 

きっとあなたの人生が変わるきっかけになると思います。

「不安」よりも「恐怖」のほうが治療しやすい理由

「あなたらしい生き生きした毎日」を共に目指す治療院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は「不安」よりも対象のある「恐怖」のほうが治療しやすい理由についてお伝えします。

パニック障害や不安神経症など多くの精神的な疾患に対する治療は大きくは3つあります。

1.薬物療法 (抗不安薬や抗うつ剤、漢方薬等)

2.認知行動療法 (不安や恐怖を感じる自分の考え方・見方の修正を図っていく治療)

3.曝露(ばくろ)療法

「薬物療法」、「認知行動療法」はどちらも不安や恐怖に対して使われています。

そして、恐れの感情が「対象のある恐怖」である場合には更に「曝露療法」という治療も行うことができます。

これは、恐怖を感じる対象に少しづつ自分自身を危険なく直面させ、徐々に慣らしていくという治療法です。

 

例えばスーパーに買物に行くのが怖い場合、

1.まずは、家族や友人と一緒にスーパーの駐車場まで行く
2.成功したら次は、家族や友人と一緒に店内を回って帰ってくる
3.成功したら次は、家族や友人と一緒に駐車場まで行って、1人で店内を回って帰ってくる

4.成功したら次は、家族や友人と一緒に買物をする・・・

というように徐々に負荷を上げ、成功体験を積んでいくことで自信を付けていくという方法です。

暴露療法は、恐れを感じる対象に自分自身を直面させるため、対象のない不安には使うことができません。しかし、明確な対象のある恐怖に対しては有効な治療法です。

 このように不安と恐怖の治療・対策を見ると、「対象のある恐怖」の方が

・対策が取れる
・治療法も多い

というメリットがあるのです。

当院でも患者さんとの会話の中で「不安」や「恐怖」を具体的にお話し頂けるように質問をすることが多いですが、具体的になるとこの「曝露療法」を実践することをお勧めしています。

そして、鍼灸治療と合わせて「曝露療法」を併用し成功体験を積んでいくことで自信がつき、今まで怖くて行けないと感じていた場所に行けるようになっていく方が非常に多いと感じています。

・電車に乗る

・スーパーに買物に行く

・美容院に行く

・映画館に行く

・女子会ランチに行く・・・etc

ある意味当たり前のことができないつらさは当人にしかわからない苦しさだと思います。

でも安心してください。

もし、あなたが「対象のある恐怖」を感じているのなら、必ず良くなっていきますから。

 

 

「不安」と「恐怖」の違いは何?

「あなたらしい生き生きした毎日」を共に目指す治療院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は「不安」と「恐怖」の違いについてお伝えします。

私たちが日常で何気なく使っている「不安」とか「恐怖」という言葉。

言葉の意味を理解して意識的に使い分けをされていますか?

 

当院でも患者さんとのやり取りの中で「○○が不安です」とか「○○に行くのが怖いです」といった会話が頻繁にあります。

この言葉の違いはすごくあいまいで、あまり明確な違いはありません。

恐怖の方が不安よりも程度が強いというイメージくらいでしょうか。

しかし医学的には「不安」と「恐怖」は意味が異なるものとして明確に区別されています。

 

不安と恐怖の違いはとても簡単です。

不安は対象がない。
恐怖には対象がある。

ざっくりと言えばこれだけの違いです。 

不安は、漠然とした特定の対象がない恐れの感情です。
恐怖というのは、はっきりとした外的対象のある恐れの感情です。

例えば、パニック障害の症状のひとつに「広場恐怖」という用語があります。これは、「逃げられない空間・状況」といった、特定の状況に対して恐れを感じるというものです。

これが「広場不安」ではなく、「広場恐怖」なのは、恐怖の対象が「広場」(電車内、スーパーの店内、エレベーターの中など)というはっきりとした特定の状況だからです。

そして、一般的には「対象のある恐怖のほうが治療しやすい」といわれています。(当然治る過程には個人差があります)

それは恐怖に対しては、“敵”が何なのか明確なため対策も取りやすいからだと考えられています。

あなたの不安は具体的な「対象のある恐怖」でしょうか?

 

次回は「対象のある恐怖」のほうが治療しやすい理由についてお伝えします。

過呼吸発作がおこった時の対処法

ゆらぎ期の女性の心とからだの不調を癒す専門院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は過呼吸(過換気症候群)が起こった時の応急処置についてお伝えします。

 

過呼吸の応急処置に「ペーパーバッグ法(紙袋再呼吸法)」という処置があります。

前回もお伝えしましたが、過換気症候群は酸素が不足するのではなく、過呼吸によって必要以上に二酸化炭素を吐き出すことにより、酸素を運搬する働きをするの二酸化炭素(ヘモグロビン)が減り、結果として細胞に酸素がいかなくなるという状態になることです。

紙袋で口と鼻を覆い、吐いた息を再呼吸させるというパーパーバッグ法は、二酸化炭素の量を増やすという目的で以前から広く認知されてきました。

しかし、この方法で窒息死に至ったケースが相次ぎ、現在はペーパーバッグ法は行わないほうが良いという認識が一般的となっています

 

<過呼吸発作が起こったときの対処法>

・5秒間息を止める

・ゆっくり息を吐く(10秒くらいかけて)

・吸う:吐くを1:2の割合でゆっくりと呼吸する

・発作はしばらくすると必ず治まるということを理解する

最も注意することは、過呼吸発作によってパニックになってしまうことです。

「過呼吸で死ぬことはない」、「しばらくすれば治まる」ということを理解してゆっくりと呼吸を整えていくことを心掛けることが重要です。

患者さんにこの対処法をお伝えすると「発作が起こっている時に息を止めるなんてできませんよ」とおっしゃいます。

発作時に息を止めることはとても勇気がいると思います。

しかし、知識として知っているだけでも、いざという時に心に余裕が持てるのではないでしょうか?

「万一過呼吸発作がおこった時は5秒間息を止める」ということを頭の片隅に入れておいてくださいね。

 

 

なぜ過呼吸発作がおこるのか?

ゆらぎ期の女性の心とからだの不調を癒す専門院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は過呼吸発作の原因についてお伝えします。

過呼吸(過換気症候群)は文字どおり呼吸をし過ぎてしまうことです。

息苦しさから呼吸ができていないと感じますが、呼吸をしすぎています。

そして、その最大の要因は自律神経の乱れ(交感神経の過緊張)です。

 

自律神経の乱れ、交感神経が過剰に高まると心身が緊張状態となる

平常時よりも浅く早い呼吸となる

血液中の酸素量が増え、炭酸ガス濃度(二酸化炭素)が低くなり、呼吸をつかさどる神経(呼吸中枢)が呼吸を抑制しようとする

さらに息苦しさを感じもっと呼吸をしようとする

 

という悪循環を繰り返していきます。

 

<自律神経の乱れを引き起こす要因>

(1)ストレス

(2)疲労・身体のゆがみ

(3)睡眠不足や睡眠の質の低下

(4)偏食や暴飲暴食などを含む不規則な生活習慣

これらに天気や気温の変化(台風など低気圧、寒暖差等)が加わると自律神経が乱れやすくなります。

当院の患者さんの多くは夏の暑い日や前日との気温差が大きかった寒い日に過呼吸発作が起こったとお話されています。

普段から強いストレスを抱え、睡眠不足や過労などで心身の疲れが溜まっている時に気候などの環境変化が重なることで発症してしまうことが多いようです。

そして、そんな状態の時はほぼ100%交感神経が働きすぎているのです。

やはり普段の生活習慣からリラックスできる環境をつくることが非常に重要だと思います。

 

次回は過呼吸発作の対処法についてお伝えします。

 

過呼吸発作

“ゆらぎ期の女性”の心とからだの不調を癒す専門院 ひかり堂院長の齋藤です。

昨日来院された患者さんは、2年程前電車に乗っていた時に突然過呼吸発作が起こり駅から救急車で病院に搬送され、それ以来「また過呼吸発作が起こるのではないか?」という不安から現在も電車や車に乗れないという本当につらい症状の方でした。

いわゆる「過呼吸発作」です。

この患者さんのように当院には、過呼吸発作で病院に救急搬送された経験のある方が多くいらっしゃいますが、今週はすでに3名も来院されました。

過呼吸とは、呼吸が浅く、早くなり、息苦しくなる状態。うまく呼吸ができず「窒息してしまうのではないか?」とパニックになりさらに苦しくなる・・・という本当につらい症状です。

しかし、本来の「過呼吸」とはスポーツなど激しい運動などによって起こるものを指し、激しい運動などをしていないのに突然呼吸が速くなり、息苦しくなることを「過換気症候群」、「過呼吸症候群」と呼んでいます。

 

<過換気症候群とは?>

精神的な不安や極度の緊張などによって突然過呼吸の状態(息を何回も激しく吸ったり吐いたりする)となり、必要以上に換気をしてしまうことで体内の酸素が過剰に増え、二酸化炭素が減りすぎてしまいます。

血液中の炭酸ガス濃度が低くなり、血液がアルカリ性に傾くことで体内の細胞が電解質のバランスを崩してしまい息苦しさの他、頭痛やめまい、手足のしびれなど様々な症状がおこるのです。

そして、息苦しさや呼吸困難に手足のしびれや筋肉のけいれんがおこるとさらに不安感が増し、過呼吸の状態が一層悪くなりさらに症状がひどくなるという悪循環になります。

過換気症候群は神経質な人、緊張しやすい人、不安症の人などに起こりやすいといわれています。

<過換気症候群の主な症状>

・息苦しさ

・胸の痛み、動悸

・頭痛、めまい

・吐き気、嘔吐

・手足のしびれ、けいれん、全身の筋肉の硬直

・失神、意識消失etc

発作は30分~1時間程度で治まりますが、その後は「またいつ発作がおこるかわからない」という不安感が消えず、発作がおこった場所や状況を思い出したり、プレッシャーなど強い精神的ストレスなどをきっかけに繰り返し発症してしまいます。

このような強い”予期不安”から様々な心身の症状がおこる状態をいわゆる「パニック障害」と呼んでいます。

過換気症候群・パニック障害の有症率は人口の1%~2%くらいといわれており、100人中2人弱は発症するほどの高い割合となっています。

 

次回は過換気症候群の原因と対処法についてお伝えします。

 

 

こころの病 ”○○障害”ってたくさんありますが・・・

松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院・整体院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

精神的な疾患の中で名前に「○○障害」とついている病名が多いなぁと思っています。

気分障害、パニック障害、不安障害、適応障害、強迫性障害、ストレス性障害、身体表現性障害・・・

今週は患者さんからも「病院で○○障害と診断されました」といわれるケースが多ったです。

それぞれに特徴的な症状がありますが、共通した症状も非常に多くあります。

例えば強い不安感や動悸(過呼吸になる場合も)、ふわふわしためまい、寝付きが悪いとか夜中に何度も目を覚ますなどといった睡眠の問題も共通していることが多いと感じています。

そしてこれらの疾患に対する治療にはほとんど同じ薬が処方されています。

以前お伝えした「抗うつ薬」と「抗不安薬」、そして「睡眠導入剤」は非常に多く処方されています。

西洋医学的にもこれらの疾患の根本的な原因は同じと考えられているのだと思います。

 

東洋医学的にはまずは“気”の異常という捉え方をします。

“気”とは生きていく上で必要なエネルギーのことで、この気の流れが悪くなったり、不足したりすることで心身に様々な不調があらわれると考えます。

気の異常には大きく3つあります。

①気うつ・気滞 - 気がうまく流れず滞った状態

②気逆     - 怒りやストレスなどで気が上昇している状態

③気虚     - 気が不足している状態

 

鍼灸治療ではこの気の異常を解消しスムースに澱みなく全身を流れる状態にしていく治療を行います。

そのために関係する“臓腑”(肝・心・脾・肺・腎など)のツボを選び、鍼や灸を施していきます。(例えば不安や恐怖という感情は“腎”の影響を受けるといわれています)

そして、最終的に身体全体の“気・血・水”がきちんと流れる状態にすることで心身の不調を解消していきます。

鍼灸治療の特徴は、不安感には抗不安薬、不眠には睡眠導入剤といった対症療法的な治療ではなく、身体全体をみるという根本治療なのです。

あなたは対症療法と根本治療のどちらを選択されますか?

個人的には、例えばパニック障害の場合なら、薬である程度症状を抑えながら、減薬・断薬していく段階で鍼灸治療を始めていくのが最も早く回復していく方法だと感じています。

今 あなたがもし暗闇の中にいるとしてもきっと大丈夫ですよ。

抗うつ薬と抗不安薬の違い

松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院・整体院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は抗うつ薬と抗不安薬の違いについて。

問診の際に患者さんから「安定剤を飲んでいます」といわれることが多いのですがそれは「抗うつ薬」なのか「抗不安薬」なのかをお聞きすると「えっ・・・?」という感じでよく理解されていない患者さんが意外と多いです。

抗うつ薬と抗不安薬は全く違う薬なのです。

<抗うつ薬>

現在では「SSRI」、「SNRI」という薬が主流となっています。

「SSRI」は脳内のセロトニンの再取り込みを、そして「SNRI」は脳内のセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで間接的にセロトニンやノルアドレナリンの濃度を高める働きをします。

即効性はなく、効果を感じるまでに2週間以上かかる場合がほとんどです。

最近では「ミルタザピン」という新しい薬が処方されるようになってきました。

これはセロトニンやノルアドレナリンの放出量に直接的に関与する働きがあります。

また、効果の発現までの期間が1週間程度と短いことも大きな特徴です。

 

<抗不安薬>

現在はベンゾジアゼピン系といわれる薬がほとんどで、主に不安を和らげ、筋肉の緊張をほぐし、焦燥感を緩和する効果があります。

具体的には脳内の「GABA神経」を活性化することで不安感に関与している脳のアドレナリン神経やセロトニン神経の過剰な働きを抑える働きをします。

即効性があり、15分~30分程度で効いてくるものが多いですが依存性が強いといわれており、長期間の服用は注意が必要です。

うつ病は抑うつ気分だけでなく、不安感やあせりなどの感情も重なっておこっているため「抗うつ薬」と「抗不安薬」の2種類が処方されることが大半となっています。

 

人間には本来不安感や恐怖感を和らげる力、気持ちの浮き沈みをコントロールする力が備わっています。

今抑うつ感や不安感などで苦しんでおられる方々も必ず良くなっていくと信じています。

この良くなっていく過程において、どのタイミングで減薬や断薬をしていくのかについては専門医とよく相談しながらやって頂きたいと思いますが、減薬や断薬の際には是非鍼灸治療を選択肢にいれて頂きたいと願っています。

うつ病に”鍼灸”という選択

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はうつ病と鍼灸治療についてお伝えします。

現在のうつ病治療は当然ながら薬物治療が中心となっています。そしてその薬はこのブログでもお伝えしてきたとおり「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の脳内の濃度を高める作用の強い薬を処方することが一般的となっています。「SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)」、「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」

しかし、ほとんどの精神科のドクターは薬物だけの治療では限界があると考えておられ、薬物治療に他の治療をプラスした統合医療の重要性を訴えられています。

例えばカウンセリングなどの心理療法や認知行動療法、運動療法、音楽療法やヨガ、瞑想など様々な角度からアプローチすることで、うつ病からの早期回復と社会復帰、そして再発率の低下を実現しています。

そんな中鍼灸治療も大きな役割を果たしつつあり、海外では一定の評価と認知をされてきています。

(鍼灸ニュースより引用)

【うつ症状に鍼灸が効くというアメリカの研究】

鍼灸治療によるうつ病の改善事例はたくさんあり、個人的には減薬や断薬をしていく過程においては鍼灸は非常に有効な治療のひとつであると確信しています。

 

うつ病を発症すると精神的にも肉体的にもつらく、何よりも日常生活に大きな支障がでてしまいます。

うつ病に対して、「薬物療法と鍼灸治療の組み合わせ」が広く浸透し、ごく一般的に選択されるようになってほしいと願っています。

薬物に依存することなく、自分自身の力で不調から回復していくことこそが本来の姿であり、鍼灸はその一翼を担うことができると考えています。

そのために鍼灸師のひとりとしてこれからも勉強と努力を怠らないよう頑張っていきたいと思っています。

女性にうつ病が多い3つ理由

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は女性にうつ病が多い理由についてお伝えします。

うつ病の患者さんは男性よりも女性の方が多く、男性の約2倍といわれています。

思春期うつ、産後うつ、更年期うつ、介護うつ・・・・

女性特有のうつ病はそのライフステージによって色々な呼び方をされたりします。

なぜ男性よりも女性の方がうつ病になりやすいのでしょうか?

大きくは3つの理由があります。

1.セロトニンの分泌量が少ない

うつ病に大きな影響があると考えられている脳内のセロトニンの分泌量が男性の約50%程度であることがわかってきています。

これは感情をコントロールする力やストレスに対応する力、ストレスをやり過ごす力が男性よりも弱いということかもしれません。

2.ホルモンバランスの変化

女性は生理周期やいわゆる“更年期”の時期の身体の変化による女性ホルモンの分泌の変化の影響を強く受けます。

1ヶ月の中でも生理周期により、精神的な波があります。例えば生理後の卵胞期や排卵期はエストロゲンの分泌が活発で、心もからだもいきいきとして過ごせます。しかし黄体期におけるエストロゲンの分泌が低下しプロゲステロンの分泌が増加することによって、心もからだも不調になりやすくなるのです。

更年期の時期も同様にエストロゲンの分泌低下によるホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れやすくなり、心にもからだにも不調がおこりやすい状態となります。

また更年期の時期には、子供の進学や巣立ち、仕事の事や職場の人間関係、夫婦関係、親の介護、将来への不安など様々な問題や悩みがいくつも重なってしまいやすい時期でもあります。

エストロゲンの減少という身体的な変化と社会的な環境の変化が重なり、うつ病を発症しやすい条件が揃ってしまうのです。

3.感情的に繊細でストレスを感じやすい

女性と男性では脳の構造が違うといわれています。

具体的には脳は右脳と左脳に分かれ、その2つをつなぐ橋のような「脳梁(のうりょう)」という部分があります。女性はこの脳梁が「大きく・短く・丸い」のだそうです。また同じく左右の脳をつなぐ「前交連(ぜんこうれん)」という部分も男性よりも太いといわれています。このことで右脳と左脳の結びつきが強く、女性の方が右脳と左脳の間に速く大量の情報を移動させることができるのです。

女性は同時に複数の作業をする能力やコミニュニケーション能力が男性よりも高いといわれているのは、この脳の構造的な違いがあるからなのです。

大量の情報や記憶などが瞬時に行ききすることは、感情や記憶などの情報も含まれているためストレスも感じやすく、感情に及ぼす影響が強くでるのです。

このように脳の構造や機能、女性ホルモンバランスの影響により、女性は男性よりもうつ病を発症する確率が高くなると考えられています。

 

女性の心とからだは本当にデリケートで繊細にできていると痛感します。

BDNFを増やす2つの方法

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

昨日は松阪も台風が通り過ぎていきましたが、大きな被害もなく何よりでした。

しかし、被害のあった地域もあり、一日でも早い復旧を願っています。

 

さて、今日はBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす方法についてお伝えします。

BDNFはストレスに弱く、過度なストレスを受け続けることによってよって減少していきます。

まずはストレスを受けないようにする、またはストレスをうまく解消していくことでBDNFの減少を防ぐことができます。

しかし現実にはストレスを受けないようにすることは非常に難しいですよね。

それではどうすればいいのでしょうか?

1.有酸素運動

有酸素運動によって全身の筋肉からBDNFが作られるそうです。

ポイントは1日30分程度のウォーキングなどの有酸素運動を毎日継続すること。

ウォーキングや軽めのジョギングなどによってストレスを解消し、さらにBDNFを増やしていけるのですから是非継続していきたいですよね。

2.カカオポリフェノールを摂る

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールはBDNFを増やす効果があるといわれています。カカオポリフェノールが多く含まれている高純度のチュコレートを毎日数切れ食べることをお勧めします。

最近は高純度のチュコレートがスーパーやコンビニで市販されていますので手軽に買うことができます。こちらもポイントは毎日少しずつ摂取することです。一度に大量に摂取して、その後1週間食べないという摂り方は全く効果が期待できません。

何事も適度に、そして毎日継続することが大切ですね。

 

うつ病が発症するメカニズム② BDNF仮説

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日の松阪はまだ雨は降ってないですが、今から台風が直撃しそうな予報です。

何事もなく通り過ぎますように・・・

さて、今日はうつ病の発症のメカニズムの2つ目の仮説「BDNF仮説」についてお伝えします。

BDNF仮説とは脳内のBDNF(脳由来神経栄養因子)が減少することでうつ病が発症するという仮説です。(BDNF仮説は神経可塑性(しんけいかそせい)仮説ともよばれています。)

BDNFとは脳内で神経細胞を保護したり、神経細胞の新生・成長を促進させ、神経間のネットワークの働きを正常に保つ働きをするタンパク質の一種で、文字通り神経細胞の栄養となるものです。

そしてBDNFは脳内の「海馬(かいば)」や「大脳皮質」という部分に多く分布しています。

「海馬(かいば)」という場所は記憶や感情などを司る働きがあり、「虚血(きょけつ)」というピンポイントで起きる貧血に非常に弱いといわれています。うつ病の人は強い精神的ストレスの影響で海馬に虚血がおこることでこのBDNFが少なくなり、海馬の神経細胞が減って小さくなっていることがわかってきました。

BDNFが減り脳内の神経細胞の新生が抑制されることで、神経細胞から作られるセロトニンやドーパミンなどのモノアミンの合成も抑えられてしまい、うつ病を発症してしまうのではないかという理論が「BDNF仮説」なのです。

つまり前回お伝えした「モノアミン仮説」と「BDNF仮説」の違いは

・モノアミン仮説

セロトニンなどモノアミンの不足がうつ病の原因。

・BDNF仮説

BDNFが減った結果としてモノアミンが減少し、うつ病を発症する

となります。

 

近年はこの「BDNF仮説」がうつ病発症の有力な考え方となってきており、BDNFを増やし、モノアミンをしっかりと分泌できるようにし、海馬などの働きをいかに正常に戻していくかという研究がさかんに行われています。

次回はBDNFを増やす方法についてお伝えします。

うつ病が発症するメカニズム① モノアミン仮説

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はもう真夏の暑さですね。

からだがついていかないです・・・

 

さて、今日はうつ病が発症するメカニズムについて。

うつ病がなぜ発症するのかというメカニズムについては大きく2つの仮説がありますが、今日は「モノアミン仮説」についてお伝えします。

<モノアミン仮説とは?>

“心の情動”(感情)に重要な働きをする「セロトニン」、「ドーパミン」、「ノルアドレナリン」など脳内神経伝達物質(モノアミン)が減少することでうつ病を発症すると考えられています。

ちなみにモノアミンの働きは以下のとおりです。

セロトニン

ドーパミンやノルアドレナリンの分泌をコントールし精神を安定させる役割を担っています。

ドーパミン

快楽を司り、向上心やモチベーション、記憶や学習・運動機能に関与します。

分泌が過剰になると過食症やギャンブル依存症、アルコール依存症など様々な依存症になる可能性があります。

また分泌が不足すると物事の感心が薄れたり、運動・学習機能や性機能が低下するといわれています。

ノルアドレナリン

ストレスに反応して「怒り」や「不安」、「恐怖」といった感情を起こす。「怒りホルモン」や「ストレスホルモン」と呼ばれたりします。

分泌が不足すると意欲や気力の低下など抑うつ状態になるといわれています。

この「モノアミン仮説」は従来からある考え方で、現在のうつ病の治療はこの「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の脳内の濃度を高める作用の強い薬を処方することが一般的となっています。

「SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)」、「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」

実際にこれらの薬によりうつ病の症状が改善した事例が多くあることから、一定の効果があると考えられています。

 

しかし、モノアミン仮説では説明できない矛盾点も指摘されるようになってきました。

1.本来薬を飲んだらすぐに“モノアミン”が増加するのに、うつ症状が軽減していく効果があらわれるまでに数週間かかること

2.モノアミンを増加させる薬を服用しても抗うつ効果がほとんど見られない患者さんが一定数いること

3.モノアミンを減少させてしまう薬(高血圧の薬など)を服用してもほとんどの方はうつ病にならないこと

これらの点からうつ病が発症するメカニズムは、モノアミンが減少することだけではないという考え方が広まってきたのです。

そして、現在最も有力な考え方は「BDNF仮説」といわれています。

この「BDNF仮説」については次回お伝え致します。

5つのタイプの”うつ病”

こんにちは、「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日から7月。もう半年が過ぎてしまいましたね。

明日からしばらくは暑い日が続く予報です。

からだが慣れるまで大変ですが頑張りましょう。

 

今日はうつ病の種類についてお伝えします。(発症のメカニズムについてお伝えする予定でしたが、また次回以降とさせて頂きます)

うつ病は大きくは「気分障害」のひとつですが、その症状による分類の考え方はいくつかあります。

ここでは大きく5つのタイプとして分類してみました。

1.単極性うつ病(大うつ病性障害)

一般的にイメージされる“うつ病”です。気分の落ち込み、意欲の低下、興味や喜びの喪失などの症状が続きます。そして再発する確率も高いといわれているタイプです。

2.双極性うつ病(双極性障害)

“躁”と“うつ”の状態が繰り返しあらわれます。躁の時は気分が明るく、意欲が高まりいわゆる“ハイテンション”な状態になります。しかし、うつ状態になると全く別人のようになってしまうタイプです。

3.仮面うつ病

気分の落ち込みや意欲の低下、興味や喜びの喪失など“心”の症状はあまり目立たず、不眠や倦怠感、動悸、息苦しさなど“身体”の症状が目立つため身体の病気という仮面をかぶったうつ病という意味で「仮面うつ病」と呼ばれています。心の症状が目立たないのでうつ病とわかりにくいことが特徴となります。

4.季節性うつ病

大半が秋~冬にかけてうつ病の症状があらわれることが特徴です。他のうつ病と違い、その季節が終わると症状はよくなります。これは日照時間が大きく影響していると考えられています。

5.非定型うつ病(新型うつ病)

症状や特徴が従来のうつ病と大きく異なるタイプで近年非常に増加しているうつ病です。

仕事や学校などの日は憂うつで落ち込みや沈んでいるのに、休日や趣味などの時は元気で全くうつ症状がでないことが大きな特徴です。

つまり好きなことなら元気で前向きに取り組めるが、そうでないことは憂うつで落ち込むという一見“気まぐれで甘えている”ように思われるような症状のあらわれ方をします。

また、なにかと他人のせいにしたり、責任感に乏しく逃避的なことも特徴といわれています。

このような傾向から「お天気屋うつ病」や「5時からうつ病」と呼ばれたりします。

 

うつ病というひとつの病気でもいくつかの種類があり、やはり非常にデリケートで難しい病気だと痛感します。

 

次回はうつ病は発症するメカニズムについてお伝えします。

うつ病の4つの原因

こんにちは、「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日はうつ病の原因について。

なぜうつ病になるのかというはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、これといったひとつの原因だけでなく、ストレスなど様々な要因が重なり合って発症すると考えられています。

そして、うつ病の原因は大きく4つの要因があると考えられています。

1.精神的・環境的ストレス

ストレスはうつ病の発症の大きな要因となります。

・家族など親しい人との別れ

・失業や退職、異動・昇進・介護など激務や過労による心身の過度なストレス

・結婚・妊娠・出産・引越しなど環境の変化

・家庭や職場などの人間関係

・気圧や気温の急激な変動

2.性格・思考

真面目で熱心、責任感や正義感が強く、自分を抑えてでも他者と協調していくような性格で一般的に「いい人」、「信頼できる人」。反面自分を犠牲にしすぎたり、融通が効かず環境の変化に弱い面があるタイプ →(メランコリー親和型性格)

また逆に自己愛が強く、他罰的で責任感に乏しく逃避的、反面他人から良くみられたいという気持ちが強いタイプ → (ディスチミア親和型性格)

3.遺伝的要因

うつ病は遺伝的影響があると考えられており、片親がうつ病であった場合に子供が発症する確率は健常者の2~3倍といわれています。しかし、その影響は大きいものではなく、“ある程度”、“少しは・・・”といった程度のものです。

4.身体的疾患による要因

ケガや病気がきっかけとなりうつ病を発症するケースです。

頭部への外傷・脳梗塞・くも膜下出血など

 

個人的にはやはりストレスが発症の大きな要因や引き金になることが多いと感じていますが、うつ病は様々な要因が複雑に重なり合っているのですね。

 

次回はうつ病のメカニズムについてお伝えします。

うつ病の概要

こんにちは、「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

 

前回から「うつ病」についてお伝えしていますが、今日はうつ病の概要についてお伝えしていきます。

 

うつ病は心と身体の両面に様々なつらい症状があらわれてくることが特徴です。

<心の症状>

・抑うつ気分(ゆううつ、悲しい、希望がない、落ち込む等)

・興味・喜びの喪失(今まで好きだった事や楽しかった事が楽しめない等)

・意欲の低下・おっくう感(家事が面倒、お風呂に入りたくない、朝顔を洗うのが面倒等)

・強い不安感・焦燥感・イライラ感・絶望感

・過剰で不適切な罪悪感(ちょっとしたことを全て自分のせいと考える等)

・希死念慮(こんなつらさから逃れて遠くへ行きたい・消えてしまいたい)

<身体の症状>

・睡眠障害

・疲労感・倦怠感

・食欲の低下

・動悸・息苦しさ・口が渇く

・頭や肩、首、腰のコリ、痛みや重み

 

現在日本ではうつ病と診断された患者さんは約100万人超で、生涯有症率(一生のうちにうつ病になる人の数)は13%~17%に上るといわれています。

一生のうちで実に6~7人に1人はうつ病になる可能性があるなんてちょっと驚きべき数字ではないでしょうか?

また、男女比は女性が男性の2.7倍多いというデータがあります。

日本では1990年代以降からうつ病患者が急激に増加していますが、これは診断基準の見直しや1990年代後半に新しい抗うつ薬が発売になったなどという理由もあり数字どおりに解釈するのはどうかと思います。

しかし、そのことを差し引いてもやはりうつ病の患者さんは増加していると感じています。

 

いずれにしても、非常に身近な病気であり、いつ誰がうつ病になってもおかしくない状況であることは間違いないでしょう。

次回うつ病の原因についてお伝えします。