「好転反応」と「揉み返し」の違い

「あなたらしい生き生きした毎日」を共に目指す治療院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日は「好転反応」と「揉み返し」との違いについてお伝えします。

あなたも好転反応という言葉を聞いたことがあるかと思います。

鍼灸院や整体院で施術を受けた後、半日~1日程度症状がさらに重くなったり、だるさや眠気、痛みや発熱が起きることがあります。

これは体に溜まっていた老廃物などが血液を通して排出されることから起きる症状で、身体の不調の原因となっている疲労物質発痛物質(痛みを起こさせる物質)を体外に排出し、身体が正常な状態に戻ろうとする力が働いている状態と考えられています。

つまり、身体が悪い状態から良い状態に好転しようとしていることから「好転反応」と言われ、東洋医学ではこれを瞑眩反応(めんげんはんのう)と呼び、いわゆる自然治癒力が働き始めたことによる良い反応と捉えています。

 

鍼灸治療の場合、だるさや倦怠感、眠気などの”好転反応”がでた後にからだがすっきりとした感覚や症状の軽減を実感して頂くケースが多いと感じています。

 

当院では、施術後にこの好転反応について必ず説明をさせて頂いており、次の来院時に前回の施術後からの身体の状態についてお聞きし、治療の組み立てを考えていきます。

 

 

一方「揉みかえし」とは、強い刺激で筋肉が傷ついた時にでる痛みです。
筋肉は、筋線維という筋の束を筋膜という膜が包んでいます。

コリのある筋肉を強く揉むと、筋膜がやぶれ筋線維が傷つきます。
この時、コリがほぐれたような気持ち良さを感じるのですが、残念ながらそれは一時的なもので施術後は筋膜と筋線維が損傷しているため痛みが出てきます。

そして、損傷した筋肉が修復されていく過程で、以前より硬くなってしまうのです。

まさにハードな筋トレをして筋肉が太く強くなっていく時のような状態で、このことを“揉み返し”と呼んでいます。

そして、強い刺激に慣れていくと身体の感覚は鈍くなり、さらに強い刺激が快感となり、筋肉はますますカチカチに硬くなっていく・・・これが揉み返しによる悪循環です。

 

好転反応による不快な症状と揉み返しはメカニズムが違うのです。

鍼灸治療では好転反応はおこりますが、揉み返しはおこりませんのでどうぞ安心して受けてくださいね。