当院には頭痛やふわふわめまい、耳鳴り、不眠、急な動悸・不安感、喉のつまり、胃の不調などいくつものつらい症状が同時に起こっている患者さんが多く来院されます。
病院で検査を受けても時に異常はなく、いわゆる”自律神経失調症”という診断をされます。
その中で「最近ひどい手汗をかくようになった」という症状もとても多い症状のひとつです。
車を運転していて信号待ちや渋滞になってきた時、人混みの中に入った時、電車に乗った時などに今まではなかった手汗をかくようになってきたというケースです。
「手に汗握る○○」という言葉があるように緊張や興奮した時は手に汗をかきやすくなります。
これは、汗を分泌する汗腺は自律神経の交感神経によってコントロールされており、緊張などによって交感神経が高ぶると汗をかきやすくなるからです。
そして、この交感神経が高ぶった状態が続くことで、精神的な緊張や興奮がそれほど強くなくても手に汗をかいてしまうという症状が起こってくるのです。
東洋医学では汗は“気”の働きによってコントロールされていると考えており、気の働きが弱っている「気虚」という状態では汗をかきやすくなります。
そして精神面をコントロールする“心”という臓器と密接に関係しています。
ですので、鍼灸治療では気の巡りを良くし、精神を落ち着かせる働きのあるツボを中心に刺激を入れ、自律神経を整えていきます。
もし緊張や不安で手汗をかいてきた時はこのツボを押してみてください。
<労宮(ろうきゅう)>
場所 手のひらの真ん中で、手を握った時手のひらに触れる中指と薬指の間。
このツボは精神を整えて疲労やストレスを軽減する働きがあり、緊張や不安が要因の手汗に効果があります。
今まではなかった手汗はいわゆる“自律神経失調症”の代表的な症状のひとつです。
手汗の改善にも鍼灸は非常に効果があります。
当院でも手汗の症状はほんとんどの方が改善していきます。
昨日来院されたAさん(女性・43歳)も喉のつまりや頭痛・肩こり・吐き気、動悸そして手汗という症状がありました。
4回目の来院でしたが、喉のつまりと吐き気、そして手汗の症状はほとんどなくなったとのことでした。
やはり鍼灸治療は「気・血・水の巡り」をよくして自律神経を整え、自分が持っている治る力(自然治癒力)を高めていく治療であるとあらためて感じました。
だから、様々な症状が同時におこってくる”自律神経失調症”に非常に効果があるのです。
自律神経の乱れによる不調でお悩みなら鍼灸治療をどうぞ。
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