”気”のせい???

こんにちは、ひかり堂院長の齋藤です。

先日初めて来院された患者さん(Aさん 51歳 女性)のお話です。

Aさんは肩首こりと頭痛の他、急な動悸やめまい、不眠、そして時々不安感に襲われるなど様々な症状がありました

もともと若い頃から首こりと頭痛はあったそうですが、ここ1年くらいはめまいや動悸もおこるようになりました。

1日ほとんど横になっている日あり、仕事や家事も休むことが多くなり、精神的にもとても苦しい状態とのことでした。

いくつかの病院を受診しても特に異常はないといわれ、最後にいった病院で

「まぁ更年期だしね、特に異常はないのであまり気にしすぎないでください。」

といわれたそうで、「何でも更年期のせいにする!!」と非常に怒っていらっしゃいました。

その場はお聴きしただけでしたが、施術後のからだの状態についてAさんに説明する時に

「病院の先生が言われた「”気”にしないで」というその”気”のせいでAさんの不調がおこっているかもしれませんよ」

とお話しました。

Aさんは「気のせい・・・ はぁ???」というリアクション。

東洋医学では働きの悪くなっている「五臓六腑(一般的に内臓)」と「気・血・水の巡り」

の状態を把握し、その状態を改善するための最適なツボを選定して鍼やお灸していくことを重要視しています。

この「気・血・水の巡り」が滞ったり、不足したりすると心身に様々な不調がおこってきます。

東洋医学の考えに基づいた鍼灸治療

中でも「気」は東洋医学では最も重要な要素と考えられています。

<そもそも”気”って何>

私達日本人は日常的に「気」という字が入った言葉を使っています。

天気、元気、病気、景気、空気、色気、気が合う、気が散る・・・

東洋医学では「気」とは、身体全体の生命活動の基本的な無形のエネルギーであり、精神活動も含めた人体の機能的生命活動を統括する役割を担っているととらえています。

何か難しいですね、それこそ???ですね。

当院では患者さんの状態を把握するために以下のことをやっています。

・問診 患者さんの生活全般についてお聞きする

・腹診 お腹をさわり、硬さや痛みなどを検査する

・脈診 左右両方の脈を取り、脈の早さ・強さ・深さを確認する

・舌診 舌の色や形などから身体の状態を判断する

Aさんの場合は生活習慣や舌、脈の状態からストレスを抱え、交感神経が高ぶり気の巡りが滞った状態になっていると判断しました。

Aさんには

「気の巡りの滞りが一番の問題だと思います。病院の先生の言った“気のせい”ですよ」

とお話したら、Aさんの「気のせいなんですかぁ・・・???」というリアクションになったわけです。

骨盤や背骨のゆがみもあり、「身体を整え、鍼灸で気・血・水の流れをよくし、自律神経を整えていけば必ず不調から回復していきますよ」とお伝えしたら何か安心されたご様子でした。

Aさん そうです、“気の巡りの滞りのせい”ですよ

だから必ずよくなります、安心してくださいね(^v^)