“梅雨だる”って何?

いよいよ東海地方も梅雨入りとなりました。

この梅雨の時期は特に心身に様々な不調があらわれやすくなりますが、この時期特有の不調を「梅雨だる」というそうです。

<梅雨だるの主な症状>

~からだの症状~

・身体が重く、だるい
・肩こりがひどい
・頭痛やめまいがおこる
・朝起きにくくなる
・むくみやすい 等

~心の症状~

・やる気がでない
・憂うつな気持ちになる
・集中力が続かない
・イライラしたり、不安感に襲われる 等

<なぜ、梅雨だるはおこるのでしょうか?>

梅雨だるの要因のひとつは低気圧による自律神経の乱れ。
梅雨は雨が多く、低気圧の日が続きます。

低気圧の時は身体はリラックスモードの副交感神経優位の状態が続きます。
「副交感神経優位ならいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は活動モードの交感神経への切り替えが行いにくくなります。

低気圧に加え、朝晩や日毎の寒暖差が心身のストレスとなり様々な症状があらわれやすくなります。

ふたつ目の要因は、「湿邪(しつじゃ)」。

心身に不調がおこるような湿気や湿度のことを東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。

湿度の高い状態では身体は汗など水分を外に排出しにくくなり、体内に余分な水分や老廃物が溜まりやすくなります。

<梅雨だる対策>

なんといっても規則正しい生活習慣が重要です。
「食事・運動・質の良い睡眠」が健康にはかかせません。

・朝 冷水で顔を洗う(シャキッとして交感神経を刺激を入れる)
・朝運動する。(ウォーキングやラジオ体操等)
・カーディガンなどはおるものを1枚持って、気温差に備える
・38℃~40℃くらいのお湯でゆったりと入浴する
・就寝1時間前から極力スマホは控える etc

☆ツボを押す

・豊隆(ほうりゅう)

外くるぶしと膝の下とのちょうど中間にあります。

からだの水分代謝を高め、”水”の流れを良くします。

また、胃経のツボで、胃の働きを高め食欲不振にも

       効果が期待できます。

・内関(ないかん)

手首のしわから指3本分下、腱と腱の間にあります。

低気圧の影響による頭痛やめまい、吐き気等に効果があります。

              また、精神的な安定を図る効果も非常に高いツボです。

梅雨だるを放置しておくと夏バテになりやすくなります。

生活習慣が乱れている方はこの機会に見直していってくださいね。

2019年6月7日 | カテゴリー : 自律神経 | 投稿者 : hikarido

急に手汗がでてくるんです・・・

こんにちは、ひかり堂の齋藤です。

当院には頭痛やふわふわめまい、耳鳴り、不眠、急な動悸・不安感、喉のつまり、胃の不調などいくつものつらい症状が同時に起こっている患者さんが多く来院されます。

病院で検査を受けても時に異常はなく、いわゆる”自律神経失調症”という診断をされます。

その中で「最近ひどい手汗をかくようになった」という症状もとても多い症状のひとつです。

車を運転していて信号待ちや渋滞になってきた時、人混みの中に入った時、電車に乗った時などに今まではなかった手汗をかくようになってきたというケースです。

「手に汗握る○○」という言葉があるように緊張や興奮した時は手に汗をかきやすくなります。

これは、汗を分泌する汗腺は自律神経の交感神経によってコントロールされており、緊張などによって交感神経が高ぶると汗をかきやすくなるからです。

そして、この交感神経が高ぶった状態が続くことで、精神的な緊張や興奮がそれほど強くなくても手に汗をかいてしまうという症状が起こってくるのです。

東洋医学では汗は“気”の働きによってコントロールされていると考えており、気の働きが弱っている「気虚」という状態では汗をかきやすくなります。

そして精神面をコントロールする“心”という臓器と密接に関係しています。

ですので、鍼灸治療では気の巡りを良くし、精神を落ち着かせる働きのあるツボを中心に刺激を入れ、自律神経を整えていきます。

もし緊張や不安で手汗をかいてきた時はこのツボを押してみてください。

<労宮(ろうきゅう)>

場所 手のひらの真ん中で、手を握った時手のひらに触れる中指と薬指の間。

このツボは精神を整えて疲労やストレスを軽減する働きがあり、緊張や不安が要因の手汗に効果があります。

今まではなかった手汗はいわゆる“自律神経失調症”の代表的な症状のひとつです。

手汗の改善にも鍼灸は非常に効果があります。

当院でも手汗の症状はほんとんどの方が改善していきます。

昨日来院されたAさん(女性・43歳)も喉のつまりや頭痛・肩こり・吐き気、動悸そして手汗という症状がありました。

4回目の来院でしたが、喉のつまりと吐き気、そして手汗の症状はほとんどなくなったとのことでした。

やはり鍼灸治療は「気・血・水の巡り」をよくして自律神経を整え、自分が持っている治る力(自然治癒力)を高めていく治療であるとあらためて感じました。

だから、様々な症状が同時におこってくる”自律神経失調症”に非常に効果があるのです。

自律神経の乱れによる不調でお悩みなら鍼灸治療をどうぞ。

2018年11月12日 | カテゴリー : 自律神経 | 投稿者 : hikarido

「脳脊髄液」をご存知ですか?

「あなたらしい生き生きした毎日」を共に目指す治療院 ひかり堂院長の齋藤です。

 

突然ですが、あなたは「脳脊髄液」(のうせきずいえき)をご存知でしょうか?

今日はあまり聞き慣れない言葉だと思いますが、「脳脊髄液」についてお伝えします。

 

私が初めて「脳脊髄液」という言葉を知ったのはもう20数年前になります。

会社の同僚が交通事故にあってしまい、それ以来1年近く頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、倦怠感などに悩まされ、色々な検査をしてようやく「脳脊髄液減少症」と診断されたことでした。

交通事故の衝撃によって脳脊髄液が少しずつ漏れ出ていたことが要因だったそうです。

 

「脳脊髄液」とは脳から脊髄を包む膜の間を満たしている無色透明の体液のことで、

☆脳と脊髄を保護する

☆脳と脊髄を循環し老廃物を排泄する

という働きがあります。

 

 

<脳脊髄液の流れが悪くなると>

・脳が圧迫され「頭痛」がおこりやすくなり、悪化すると「水頭症」を引き起こす

・自律神経が乱れやすくなる(動悸、めまい、耳鳴り、不眠、倦怠感や精神的な不調)

・自然治癒力や免疫力が下がる

 

⇒ 脳脊髄液が滞ることなく正常に循環することが、健康な心身にとって非常に重要なのです!!

 

心身に様々な不調があるのに病院で検査を受けても「異常ありません」といわれ、途方に暮れている方がとても多いですが、あなたの不調は「脳脊髄液」の循環を改善すれば良くなるかもしれません。

 

ちょっとPRさせて頂きますが、当院では1回の治療の中で「鍼灸」と「整体」を組み合わせた施術を行っていきます。

そして、整体施術は

1.骨盤や背骨、頚椎(首の骨)のゆがみを整えること

2.脳脊髄液の循環を良くすること

を目的にしています。

そして、この「脳脊髄液」の循環を改善する整体施術と、鍼灸治療の組み合わせは非常に相性が良く、自律神経を整えるうえですごく相乗効果があると実感しています。

もしあなたが心身の不調があるのに検査しても「どこも異常はありません」といわれたのなら、一度ひかり堂にお越しくださいませ。

あなたと同じような状態でお悩みだった多くの方々が以前のような笑顔を取り戻しておられますので(^v^)

 

 

2018年5月8日 | カテゴリー : 自律神経 | 投稿者 : hikarido

自律神経失調症はうつ病のはじまり?

松阪市の「自律神経」と「女性ホルモン」のバランスを整える鍼灸院・整体院

“心とからだのトータルケア”ひかり堂院長の齋藤です。

今日は松阪は朝から大雨です。

夕方からは台風が上陸する予報となっていますので、万全の準備をして備えます。

皆さんもくれぐれも注意してくださいね。

さて、今日は自律神経失調症とうつ病の関係についてお伝えします。

よく「自律神経失調症はうつ病の始まり」と言われたりすることがありますが、実際にはどんな関係があるのでしょうか?

「自律神経失調症」は頭痛、動悸、めまい、耳鳴り、不眠など主に身体的な症状が目立ち、「うつ病」は「抑うつ」や「意欲の低下」といった精神的な症状が特徴的です。

発症の要因は

○自律神経失調症→過度なストレスによる交感神経と副交感神経のバランスの乱れ

○うつ病→BDNF(脳由来神経栄養因子)が減少し、脳内の神経細胞の新生が抑制されることで、神経細胞から作られるセロトニンやドーパミンなどの「モノアミン」という神経伝達物質の合成・分泌が抑えられてしまうこと

と考えられています。

特徴的な症状や発症の要因は違いますが共通する症状も非常に多くあり、全く別物かというとそうではありません。

自律神経の乱れから身体に様々な不調が起こり、自律神経のバランスがますます乱れていくとBDNF(脳由来神経栄養因子)が減少し脳内の神経伝達物質の分泌が不足する可能性は非常に高くなります。

ということは自律神経失調症をきちんと治療せず悪化させてしまうと、うつ病に発展していく可能性も高まるということになります。

個人的には、“自律神経失調症はうつ病の始まりというか入口”と考えています。

例えば“風邪”を引いてもすぐに適切な治療や養生をすれば必ず回復しますが、放置してこじらせてしまうと“肺炎”など重い病気になってしまいます。

同様に自律神経失調症もきちんと治療ししっかりと養生すれば必ず回復しますが、放置して悪化させてしまうと“うつ病”になる可能性が高くなるということです。

もし2週間以上「このところ何か体調がすぐれないなぁ」と感じているなら、決して放置せずにきちんと対処することを是非心掛けてくださいね。

そんな時に鍼灸はいいですよ。

腸内環境と鍼灸治療

こんにちは、松阪市の「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

ブログの読者さんから「鍼灸治療は腸内環境を整える効果があるのでしょうか?」という質問を頂きました。

鍼灸治療によって腸内環境が整うという科学的な証明(腸内細菌の善玉菌と悪玉菌の割合が治療前と治療後で変化する等の証明)は私の知る限りありません。

しかし、過敏性腸症候群(検査で異常がないにも関らず、ストレスによって下痢や便秘の症状が続く病気で心身症のひとつに分類される)に対して鍼灸治療が有効であるという報告は多くあります。

(鍼灸ニュースより引用)

http://healing-studio.com/kabinsei.html

当院でも便秘や下痢に対しての改善例は多くありますので、鍼灸治療は腸内環境を整えていく効果はあると考えています。

当院では、便秘や下痢に対しては腸の動きを適正化していくこととストレスを軽減し自律神経のバランスを整えていくことに重点を置いています。

過敏性腸症候群ではありませんが、当院での最近の患者さんの改善事例をご紹介します。

<Aさん(42歳 女性)>

症状(2年前から)

・車の運転時(特に信号待ち)の強い不安感・動悸・手汗

・ふわふわとしためまい

・首のこり、頭重感、

・緊張時の下痢、脚のむくみ、

・雨の前の様々な心身の不調等

Aさんは自律神経症状のひとつとして下痢があったと思いますが、腸に対するアプローチと自律神経の調整を目的とした鍼灸治療を行っていきました。

2ヶ月、8回受診して頂いた後の問診時で、

・手汗をかかなくなった

・ふわふわとしためまいを感じなくなった

・車の運転時の不安感がとても軽くなり、動悸がしなくなった

・ほとんど下痢をすることがなくなった

・雨の前~雨でも憂鬱感や不安感が楽になり、首こりや頭重感をほとんど感じなくなった

という状態になってきました。

不安感や抑うつ感が凄く軽くなったこと、手汗や下痢が解消されたことは

・緊張などの”ストレス”に対して強くなってきた

・腸の状態が改善されてきた

からではないかと考えています。

このブログでお伝えしたとおり、

・脳のストレスが緩和すると、腸の調子がよくなる

・腸の状態がよくなると、精神的に安定する

という”脳腸相関”が鍼灸治療によっていい方向に働いたと考えています。

まだまだ科学的に証明されていないことが多い鍼灸ですが、「病院で検査を受けてどこも異常がないのに、つらい症状はずっと続いている」という場合は思い切って鍼灸治療を受けてみてくださいね。

心にもからだにもアプローチできる治療ですから・・・