こんにちは、ひかり堂の齋藤です。
当院にも「繊維筋痛症」と診断された患者さんがまれにいらっしゃいます。
あまり聞きなれない病名だと思いますが、レディ・ガガさんはじめ著名人でも患っている方は多くいらっしゃいます。
今日は「繊維筋痛症」についてお伝えします。
<線維筋痛症とは?>
3ヶ月以上の長期にわたり、背中や腰、腕など身体の広い範囲で激しい痛みを感じるが、血液検査や画像検査などの検査をしても特に異常がみられません。
激しい痛みの他に強いこわばりや疲労感、不眠、うつ症状など心にも身体にも様々な症状を伴う非常につらい病気です。
重篤な場合は、1日中寝たきりになり仕事や家事ができない状態になるなど日常生活に著しい支障をきたすことが大きな問題となります。
<線維筋痛症の原因>
現在のところ、原因はよくわかっていません。
有力な説として「痛みに対して脳が知覚過敏になっているのでは?」と考えられています。
通常では感じない程度の刺激に対して過敏に反応し、激しい痛みとして感じてしまうようになっているのではないかということです。
このような「脳の知覚過敏」は心理的・社会的ストレスや外傷(ケガ)がきっかけとなり発症することが多いといわれていますが、解明されていないことが多く、現在も様々な研究が行われています。
このように原因が特定できないため、線維筋痛症の診断基準も明確でなく、患者さんの痛みの強さや箇所、ストレス等患者さんの生活背景を総合的にみて医師が判断しています。
<線維筋痛症の治療>
線維筋痛症はすべての患者さんに共通した治療方法はありませんので、いくつかの治療法を組み合わせていきます。
1.薬物療法(文字どおりお薬によって症状緩和を図る)
2.運動療法(ウォーキング、ストレッチ、腹式呼吸、ヨガなど)
3.物理療法(マッサージ、鍼灸、温熱刺激、電気刺激など)
4.心理療法(カウンセリング、認知行動療法など)
これらの治療法を組み合わせ多面的なアプローチをしていくことで、患者さんの症状を少しでも和らげていくことが重要となっています。
<経過・予後>
原因や治療法が確立していないため、発症してからの経過や治り方は患者さんにより千差万別です。
痛みが軽減し、精神的にも全く不安なく日常生活を送っている方も多くいる半面、数年以上痛みや症状に全く変化がない方もいらっしゃいます。
当院にも症例数は少ないですが(3名)、繊維筋痛症でお悩みの患者さんが来院されてきました。
次回は当院の事例も含め、繊維筋痛症と鍼灸の可能性についてお伝えします。
はり・きゅう・整体 ひかり堂
三重県松阪市平生町25
(0598)21-1781
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