起立性調節障害の治療

今日は起立性調節障害の治療について。

起立性調節障害の治療は薬物療法と生活習慣の見直しと改善の2つを行うことが一般的ですが、生活習慣の見直しが重要となります。

薬物療法では「血管を収縮させ血圧を上げる」薬を使います。

しかしこれはあくまで対症療法となります。

起立性調節障害は自律神経の乱れによる交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできないことが原因ですので、自律神経を整えることが根本的な解決となります。

朝起きて、夜眠るために一番良いのは、朝日を浴びながら30分程度ウォーキングをすることでセロトニンの分泌を促すことといわれています。

しかし、現実問題として朝起きれないケースがほとんどのため、起床と就寝の時間を少しづつ早めていくことから始めます。

具体的には起床・就寝時間を3日ごとに30分づつ早めていくことで、少しずつ本来の生活リズムに合わせていきます。

たとえ起きれなくても家族の方が部屋のカーテンを開け朝日を取り込むことが大切です。

余談ですが、最近は「光で起こす目覚まし時計」というものがあるらしいです。

そして、夜眠りやすくなるために、9時以降はパソコンやスマホを見ずに過ごす。

これはいわゆる“ブルーライト”を避けることで交感神経への刺激を減らし、副交感神経の活動を高める目的で行います。

そして日中の交感神経を活動的に働かせるために、

○体調のよくなる午後に軽い運動(ウォーキング等)をする

○午後からでも学校に行く

という習慣をつけていくこともポイントとなります。

特に午後から学校に行くということで、完全な不登校の防止や疎外感、孤独感の軽減に役立つといわれています。

その他に「弾性ストッキングの使用」や「少し多めに塩分をとる」といった対策の指導をします。

このような地道は生活習慣の見直しを行っていくことで、自律神経が少しずつ整ってきます。

半年~1年、場合によっては2年くらいかかる場合がありますが、およそ8割くらいの方は日常生活に支障のないレベルまで回復していきます。

精神的なストレスの軽減も大きな要素ではありますが、起立性調節障害は治ります!

どうかあきらめらいでください。

次回は起立性調節障害に対する鍼灸治療についてお伝えします。

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