腸内環境と鍼灸治療

こんにちは、松阪市の「自律神経と女性ホルモンのバランスを整える鍼灸院」

“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

ブログの読者さんから「鍼灸治療は腸内環境を整える効果があるのでしょうか?」という質問を頂きました。

鍼灸治療によって腸内環境が整うという科学的な証明(腸内細菌の善玉菌と悪玉菌の割合が治療前と治療後で変化する等の証明)は私の知る限りありません。

しかし、過敏性腸症候群(検査で異常がないにも関らず、ストレスによって下痢や便秘の症状が続く病気で心身症のひとつに分類される)に対して鍼灸治療が有効であるという報告は多くあります。

(鍼灸ニュースより引用)

http://healing-studio.com/kabinsei.html

当院でも便秘や下痢に対しての改善例は多くありますので、鍼灸治療は腸内環境を整えていく効果はあると考えています。

当院では、便秘や下痢に対しては腸の動きを適正化していくこととストレスを軽減し自律神経のバランスを整えていくことに重点を置いています。

過敏性腸症候群ではありませんが、当院での最近の患者さんの改善事例をご紹介します。

<Aさん(42歳 女性)>

症状(2年前から)

・車の運転時(特に信号待ち)の強い不安感・動悸・手汗

・ふわふわとしためまい

・首のこり、頭重感、

・緊張時の下痢、脚のむくみ、

・雨の前の様々な心身の不調等

Aさんは自律神経症状のひとつとして下痢があったと思いますが、腸に対するアプローチと自律神経の調整を目的とした鍼灸治療を行っていきました。

2ヶ月、8回受診して頂いた後の問診時で、

・手汗をかかなくなった

・ふわふわとしためまいを感じなくなった

・車の運転時の不安感がとても軽くなり、動悸がしなくなった

・ほとんど下痢をすることがなくなった

・雨の前~雨でも憂鬱感や不安感が楽になり、首こりや頭重感をほとんど感じなくなった

という状態になってきました。

不安感や抑うつ感が凄く軽くなったこと、手汗や下痢が解消されたことは

・緊張などの”ストレス”に対して強くなってきた

・腸の状態が改善されてきた

からではないかと考えています。

このブログでお伝えしたとおり、

・脳のストレスが緩和すると、腸の調子がよくなる

・腸の状態がよくなると、精神的に安定する

という”脳腸相関”が鍼灸治療によっていい方向に働いたと考えています。

まだまだ科学的に証明されていないことが多い鍼灸ですが、「病院で検査を受けてどこも異常がないのに、つらい症状はずっと続いている」という場合は思い切って鍼灸治療を受けてみてくださいね。

心にもからだにもアプローチできる治療ですから・・・

素朴な疑問 ”鍼は使い回しするのですか?”

 

こんにちは、“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

今日は晴れましたね。

やっぱり晴れは気持ちがいいですね。

 

さて、今日は鍼灸の素朴な疑問シリーズの2回目です。

先日電話で「鍼は使い回しをするのですか?」という質問を受けました。

ちょっとこちらがびっくりしましたが、やはり鍼治療を受けたことのない方にはすごく心配なことですよね。

 

当院で使用する鍼についてご説明します。

 

☆鍼は使い捨てです!

使用した鍼はそのまま廃棄しますので使い回すことはありません。

☆鍼は滅菌処理されています!

1本ずつ個包装になっており、すべて滅菌処理済みです。

従って細菌などの感染の心配も100%ありません。

※滅菌処理とは?

増殖性を持つあらゆる微生物(主に細菌類)を完全に死滅させた状態。

細菌類は100%存在していません。

☆鍼を刺す前と後は必ずアルコール消毒をします!

施術者は刺鍼前に必ず手指をアルコール消毒します。

そして患者さんに対しても綿花などにアルコール消毒液を浸し、鍼を刺す場所に刺す前と鍼を抜いた後に必ず消毒をします。

☆指サックを使用します!

施術者の手指に傷があったり、患者さんの肌に傷等がある場合には、“指サック”を使用し直接体液がお互いの肌に付着しないように配慮しています。

 

以上のように感染のリスクをきちんと回避できるよう病医院並みの衛生管理をしておりますので、感染等のリスクはほほ100%ありません。

 

どうぞ安心して受診してくださいませ。

素朴な疑問 ”鍼は痛いですか?”

こんにちは、“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

 

今日から6月ですね。

もうすぐ梅雨の時期に入りますが、梅雨時は体調を崩しやすい時期でもあります。

いつも以上に体調管理に気をつけてくださいね。

 

さて、今日は患者さんからよく聞かれる鍼灸の素朴な疑問についてお伝えします。

 今日のテーマは「鍼は痛いですか?」について。

 当院に初めてご来院頂く患者さんには必ず「今までに鍼治療を受けたことはありますか?」とお聞きしています。

すると実に8割の方は「一度も鍼治療を受けたことがありません。」とお答えになります。

一度も受けたことのない鍼治療をわざわざ受けに来て頂いた勇気と覚悟にいつも敬意と感謝の念を抱いております。

 そしてほとんどの方に「鍼は痛いですか?」と聞かれます。

それは不安ですよね、鍼ですからね。

どう考えても痛いイメージが湧いてきますよね。

 でも「鍼は痛いですか?」と聞かれれば「痛くありませんよ」とお答えしています。

 はい、痛くありません。

痛くない理由があるんです。

 

 <鍼が痛くない理由>

1.鍼は細いのです

多くの鍼灸院で使用する鍼は0.12mm~0.20mmという髪の毛程度の太さです。

ピンとこないかもしれませんが、例えば注射針はおよそ0.6mm~1.2mmの太さがあるそうです。

注射と比べるのはどうかとも思いますが、注射針よりもはるかに細いので、その分刺激は少なくなります。

 2.鍼の先が丸くなっています

鍼の先は基本的に少し丸く加工されており、皮膚を切って中に入って行く時にスムーズに入り、鋭い痛みを感じにくいような構造になっています。

 3.鍼先が瞬間的に皮膚を通過するため細胞の破壊がほとんどありません。

ほとんどの鍼灸師は“鍼管”という筒状の管を使って鍼を打ちます。

鍼管に入っている鍼の頭の部分を指で“トントン”と叩いて鍼を打つことで鍼先が一瞬で皮膚を通過します。専門用語で“切皮”(せっぴ)といいますが、これが瞬間的に行われると細胞がほとんど壊れないので痛みを感じないのです。

あくまでイメージですが、注射針は皮膚を切って中に入っていくのに対し、鍼は皮膚をかき分けて入っていくような感じなのです。

 

ただ、ひとつだけ痛い場合があります。

人間には“痛点”という感覚器があり、そこに痛みを感じる痛覚受容器があります。一説には全身に200万~400万個あるといわれています。

その痛点に一定以上の刺激が加わると痛覚受容器が反応して情報を脳に送り、痛みとして感じます。

鍼は痛点に当たる確率が低く、そして当ったとしても刺激が非常に少ないため痛みとして

感じないことがほとんどなのですが、まれにまともに痛点に当たる場合があります。

その時だけは鋭い痛みを感じます。

そして、その時だけは“ごめんなさい”といってすぐに抜きます。

 

以上にようにまれに鋭い痛みを感じることはありますが、基本的に“鍼は痛くありません”ので、どうぞ安心して受診してくださいませ。

不眠症に鍼は効くの?

こんにちは、“心とからだのトータルケア” ひかり堂院長の齋藤です。

今日は不眠に対する鍼灸治療の効果についてお伝えします。

当院には頭痛やめまい、動悸や不安感など様々な症状が重なっておこっている患者さんが多くいらっしゃいます。

そしてそのつらい症状の中のひとつに「なかなか寝付けない」とか「何回も目が覚める」などといった不眠症の症状が入っています。

病院で検査をしても特に異常はなく、「自律神経失調症」「不安神経症」という診断をされ、診療内科を勧められるケースが多くあります。

病院では不眠に対しては睡眠導入剤や精神安定剤を処方されることが圧倒的に多く、それに対してすごく抵抗がある患者さんも多いのもまた事実です。

当院では不眠に対しても鍼灸治療を中心に行っていきます。

鍼を打って10分~15分ほどそのままの状態でいてもらうのですが、その時に眠ってしまう方もいらっしゃるほどリラックス効果は高いと感じます。

また、治療を受けて頂いた日は「朝までぐっすり眠れた」とおっしゃって頂く患者さんもひとりやふたりではないので、やはり“眠る”ことに対しては効果的なのではないかと考えています。

鍼灸治療の効果として

1.痛みの緩和

2.血流改善

3.免疫力の向上

4.自律神経の調整

が代表的な効果として知られています。

そして最近では様々な研究機関によって、鍼灸治療により”セロトニン”の分泌が増えることが証明されてきています。

睡眠とセロトニンの関係については何回もお伝えしてきたとおり密接に関っています。

鍼灸治療によってセロトニンの分泌が増えるということは、不眠症に対して有効であるという裏付けになるのではないかと思います。

ただ深刻な不眠症に対しては1~2回鍼灸治療を受けただけで簡単に改善することは難しいと考えています。

最初は薬物治療と鍼灸治療を併用し、その間に生活習慣を見直し、根本的に体質を変えていくという気持ちが何よりも大切だと思います。

人間の3大欲求は「食欲」・「性欲」・「睡眠欲」といわれるほど「睡眠」は生理的な欲求なのです。

ですから“眠れない”ということは本来はあり得ないはずなのです。

不眠症は必ず改善されていく症状です。

だから大丈夫ですよ、焦らずゆっくりと・・・(^v^)

鍼灸が頭痛に効く3つの理由

こんにちは ひかり堂院長の齋藤です。

突然ですが、鍼は頭痛の改善にすごく効果があります。

もう一度言います、鍼は頭痛の改善にものすごく効果が高い治療なんです。
まだまだ知られていないのが非常に残念ですが・・・

今日は鍼灸治療が頭痛に効果がある3つの理由についてお伝えします。

理由① それぞれの原因に的確にアプローチできること。
前回お伝えしたように頭痛には大きく5つの種類があり、それぞれ原因があります。

☆緊張型頭痛に対しては肩や首のこりを緩め、血流をよくする

☆片頭痛に対しては血管の拡張をおさえ、血流を穏やかにする

☆生理時頭痛に対しては
・片頭痛と同様血管の拡張をおさえ、血流を穏やかにする
・ホルモンバランスを整え、痛みの原因物質のプロスタグランジンの分泌を適正化する

☆低気圧頭痛に対しては低気圧による内耳のリンパ液の揺れを抑え、自律神経の乱れを抑える

☆薬剤性頭痛に対しては頭痛の痛みに対する閾値を上げ、痛みに過敏になっている感覚を正常に戻す

理由② 対症療法ではなく根本治療であること。

症状がおこっている時には対症療法的な働きをしますが、原因に対しすべて根本的に体質を改善し、そもそも不調がおこりにくい身体にしていくことが大きな特徴です。

理由③ 混在型の頭痛に対応できること。

最近は頭痛は複雑な要因が重なり、治療が複雑になってきています。
緊張型頭痛と片頭痛の両方あるとか、緊張型頭痛と低気圧頭痛の両方あるなど、治療も 難しくなってきています。

緊張型頭痛と片頭痛の両方の頭痛を持ち合わせている場合、血管を緩めながら、血管の拡がりを抑える・・・というある意味真逆のことをしていく必要があります。

鍼灸治療は根本治療で、体質自体を改善していく治療なので、混在型の頭痛に対しても効果が出せるのです。

 あなたの頭痛はどんなタイプですか?

もしあなたが最近頭痛薬の量が増えてきているのであれば是非鍼灸治療を受けてみてください。

しつこいようですが、鍼は頭痛にすごく効果がありますから(^◇^)